食器類の輸入方法

食器

食器は身近な商材であり、おしゃれなお皿や可愛い水筒などを輸入したいと考える人も多いと思います。

しかし、食器は食品に直接接触するため食品衛生法の対象となり、通常の輸入よりも確認事項が多いので注意が必要です。

ここでは初めて食器類の輸入を検討している人のために解説していきます。

 

 目次 

1.なぜ届け出が必要?

2.商材例

3.事前確認

4.必要書類

5.輸入通関「食品等輸入届出」「規格検査(自主検査)」

6.輸入通関「税関申告」

7.まとめ

お問い合わせ

 

 1.なぜ届け出が必要? 

食器類は食品に直接接触するため食品衛生法の対象となります。

食器、食品に使用する器具、包装材などは直接食品と接触して使用されるため、これらに含まれる重金属や化学物質等の溶出により食品が汚染される可能性があります。

人の健康を損なう恐れがあるままの食器類は製造、販売、使用できません。

そこで、販売または営業上使用する目的で食器類を輸入する場合、食品の輸入と同様に厚生労働省検疫所輸入食品監視担当へ「食品等輸入届出書」を届け出る必要があります。

また、その為材質によって輸入者は、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関または輸出国の公的検査機関で、食品衛生法の規格基準を満たしていることを証明するために「規格検査(自主検査)」をしなければいけません。

 

 2.商材例 

❏食器:お皿・フォーク・スプーン・お茶碗・コップ・ストロー・お弁当箱など

❏調理器具:包丁・鍋・スライサー・お玉・トング・箸など

❏キッチン家電:コーヒーメーカーの水が通るチューブやコーヒー豆をストックする部分、ミルの部分・電子ジャー窯部分・ミキサーなど

❏その他:食品を扱う玩具の食品が当たる部分・幼児用玩具など

上記の商材は、「食品等輸入届出書」を食品監視課へ届け出なければならないため、注意が必要です。

※規格検査(自主検査)の有無は材質や用途によって変わります。

 

 3.事前確認 

✍材質の確認

材質によって「食器の規格検査(自主検査)」が必要ない場合があります。
※食品に触れる場合、「食品等輸入届出」は必須です。

❏規格検査(自主検査)が必要な素材

  • 陶器(セラミック)製
  • プラスチック製
  • ガラス製
  • 紙製

など

❏規格検査(自主検査)が不要な素材

  • スチール製
  • アルミ製
  • ステンレス製

など

 

✍規格書の確認

材質が同じでも形状(カップ・皿・ボウルなど)が違う場合はそれぞれが検査の対象となります。

商品が大量の場合、サンプリングの際にすべての商品を確認することは困難なため、事前にどのような製品を検査しようとしているかを明らかにしなければなりません。

そのため、製品後の形状や材質を記載した「規格書」が必要になります。

色違いや、柄違いも別検体とみなされるため、注意が必要です。

 

 4.必要書類 

❏インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成

❏製品規格書(材質・形状がわかるもの):輸出者が作成。もしくは輸出者の提出する資料を基に輸入者が作成しても可。

❏AWB:航空輸送の場合。現地フォワダーが発行

❏SEA WAYBILL:海上輸送の場合。現地フォワダーが作成

❏ARRIVAL NOTICE:海上輸送の場合。船会社が着港直前に発行

 

 5.輸入通関「食品等輸入届出」「規格検査(自主検査)」 

食器類の輸入には「食品等輸入届」が必要です。

厚生省食品監視課が審査をし、問題ないと判断すると「済証」が発行されます。

今回は、規格検査(自主検査)が必要な商材の申請から「済証」発行までの流れを以下解説します。

 

✍①貨物到着

海外から商品が到着すると、空港・海港の保税蔵置所へ蔵置されます。

通関が許可になるまで、貨物を引き取ることはできません。

規格検査(自主検査)が必要な場合、検査のサンプリング作業はこの保税蔵置所内で行われます。
※サンプリング後は検査機関へ持ち出されます。

 

✍②食品等輸入届出

インボイス・パッキングリスト・商品規格書をもとに申請書類を作成し、必要書類を添えて厚生省食品監視課へ申請します。

食品監視課は食器類かつ規格検査(自主検査)が必要であることを確認すると「規格検査(自主検査)」を受けるよう指導をします。

規格検査(自主検査)の指導を受けた場合、規格検査(自主検査)を実施しなければなりません。

指導内容に検査項目は記されており、検査項目に応じた検査を実施します。

※規格検査(自主検査)が必要ない素材の商品でも、「食品当輸入届出」は必要です。

 

✍③見本持出

保税蔵置場に蔵置されている貨物は税関の許可なしに持ち出すことはできません。

食器類の規格検査は検体をサンプリングし、検査機関へ輸送しなければなりません。

そこで、サンプリング前に「見本の一時持ち出しの手続き」をしなければなりません。

税関長へ「見本持出許可申請書」を提出し許可を得ることで、このあとのサンプリングを進めることができます。

※一時持出しされた見本は、原則として、税関長の指定する期間内に保税地域に戻さねばなりません。
しかし、その指定期間内に持ち出された見本と保税地域に残っている外国貨物とを一括して輸入の許可を受けた場合においては、保税地域に戻す必要はありません。

 

✍④サンプリング

サンプリングは保税蔵置場で行ないます。

保税蔵置所スタッフ立会のもと、第三者検査機関のスタッフが蔵置してある商品から必要数量を抜き取ります。

抜き取られた残りは、通関が許可になるまで引き続き蔵置されます。

サンプリングされた商品は検査機関の施設に持ち込まれ、有害な物質が検出されないかを検査します。

検査結果は1週間ほどかかります(検査内容による)ので、結果が出るまで待ちます。

 

✍⑤検査結果

 

分析の結果は、検査機関より「試験成績証明書」が発行されます。

次回より、この「試験成績証明書」を使用することにより、規格検査(自主検査)を受ける必要はなくなります。

ただし、試験をクリアした検体のみが有効であり、型違い・色違い・材質違いの場合には使用できないので注意が必要です。

※食品は1年に1回分析検査を更新しなければいけないのに対し、食器類は1回分析をし検査項目をクリアすれば分析検査の更新は不要です。

 

✍⑥食品監視課の審査

分析結果を食品監視課に提出し、審査を受けます。

申請内容・審査結果に問題がなければ「済証」が発行されます。

ここまでが「食品等輸入届出」の作業になります。

次回より、同一の商材に関しては規格検査(自主検査)は不要で「食品等輸入届出」のみで輸入通関をすすめることができます。

 

✍補足:輸出国で行った検査の試験成績書

条件を満たせば、輸出国で行った検査の試験成績書を利用することができます。

「外国公的検査機関の検査結果受け入れ制度」があり、この制度を利用する条件として、厚生省は下記の通り通達しています。

輸出国政府が自国において一定の検査能力を有する試験検査機関として認め、あらかじめ輸出国政府より日本の厚生労働省へ依頼のあったものについては、外国公的検査機関としてリスト掲載しています。
 外国公的検査機関で事前に検査を受け発行された試験成績書が届出書に添付されている場合には、当該項目の指導検査が省略されます。ただし、輸送途上において変化するおそれのある項目(細菌、カビ毒等)は除きます。
 なお、外国公的検査機関には、すべての国・地域から輸出された食品等について対象とする機関と、当該機関の所在する国・地域から輸出された食品等のみを対象とする機関があります。

要するに、厚生労働省に登録された外国公的機関で行った検査の試験成績証明書であれば、日本への輸入時に厚生省食品監視課へ「食品等輸入届出」を届出る際に添付することで、日本での規格検査(自主検査)に代えることができる制度です

※外国公的検査機関一覧はこちら

 

 6.輸入通関「税関申告」 

✍関税

❏プラスチック製の食卓用品・台所用品

・基本:5.8%

・WTO協定:3.9% ※適用国はこちら

・特恵GSP:FREE ※適用国はこちら

❏竹製・木製の食卓用品・台所用品(第44類19項) 

竹製のまな板
・基本:3.2%
・WTO協定:2.7% ※適用国はこちら
・特GSP:1.62% ※適用国はこちら
・特別特恵:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

竹製・木製割り箸
・基本:5.6%
・WTO協定:4.7% ※適用国はこちら
・特GSP:2.82% ※適用国はこちら
・特別特恵:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :チリ:0.4%
     :ペルー:0.3%
     :その他:FREE ※適用国はこちら

竹製・木製のその他の食卓用品・台所用品
・基本:3.2%
・WTO協定:2.7% ※適用国はこちら
・特GSP:1.62% ※適用国はこちら
・特別特恵:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏陶器製の食卓用品・台所用品(第69類11項)

・基本:3.4%
・WTO協定:2.3% ※適用国はこちら
・特GSP:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏陶磁製の食卓用品・台所用品(第69類12項)

・基本:3.4%
・WTO協定:2.3% ※適用国はこちら
・特GSP:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏ガラスセラミック製・鉛ガラス製の食卓用品・台所用品(第70類13項)

・基本:4.6%
・WTO協定:3.1% ※適用国はこちら
・特GSP:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏鉄鋼製・鋳鉄製・ステンレス製の食卓用品・台所用品(第73類23項)

・基本:FREE
・WTO協定:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏銅製の食卓用品・台所用品(第74類18項)

・基本:FREE
・WTO協定:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

❏アルミ製の食卓用品・台所用品(第76類15項)7615.10

・基本:FREE
・WTO協定:FREE ※適用国はこちら
・EPA  :FREE ※適用国はこちら

 

✍必要書類

❏インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成

❏製品規格書(材質・形状がわかるもの):輸出者が作成。もしくは輸出者の提出する資料を基に輸入者が作成しても可。

❏AWB:航空輸送の場合。現地フォワダーが発行

❏SEA WAYBILL:海上輸送の場合。現地フォワダーが作成

❏ARRIVAL NOTICE:海上輸送の場合。船会社が着港直前に発行

❏済証:厚生省食品監視課が発行

 

✍税関へ申告

上記の書類をもとに輸入申告書を作成し、厚生省の「済証」を添付して税関へ申告します。

審査が終了し輸入関税・消費税を支払うと輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

弊社へご依頼いただいた際には、納品まで責任を持って対応致します。

 

 7.まとめ 

食器類の輸入は、身近な商材なだけにチャレンジしたいと思う方も多いと思います。

しかしながら、確認事項が多く、検査結果によっては輸入できないということもありますので、注意しなければならない点が多い商材です。

そこで、弊社では下記の流れで輸入することを推奨しております。

①まずは商品規格書(サイズ・重量・材質・デザイン)をご用意いただきます。

②弊社にそれをご提示いただき、弊社が検査機関に検査内容(検体の量、検査期間、費用)を確認します。

③次に航空輸送で実績を作ります。

④規格検査(自主検査)に必要な数量を航空便で輸送します。
 ※必要最小限の量にすることで、検査期間中の保管料を最小限にし、もしも検査不合格だった際の廃棄(滅却)費用や積戻し費用を最小限にすることができます。

⑤航空輸送で実績ができたら、この実績を使用して大量に(販売用に)輸入します。
 ※この実績は海上輸送でも使用できます。

⑥実績を使用することで、再度規格検査(自主検査)をすることなく輸入することができます。

以上が一連の流れになります。

 

弊社では最初のご相談から販売用の輸入までサポート致します。

まずは下記のフォームからお問い合わせお待ちしております。

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