生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)の輸入方法

マンゴスチンの画像

かつては冷凍ものしか輸入できなかったマンゴスチンですが、それが蒸熱消毒済みのものが輸入できるようになり、そして2023年とうとう未処理の生鮮マンゴスチンが輸入解禁となりました。

いままで日本に無かった商品ですので、市場も拡大していくでしょう!

今まさに旬である生鮮マンゴスチンの輸入方法をまとめました。

輸入を検討している方は必見です。

 1.マンゴスチンについて 

皆様は世界三大美果をご存じでしょうか?

世界三大美果はチェリモヤ、マンゴー、マンゴスチンの3種と言われております。

その中でもマンゴスチンは「フルーツの女王」とも呼ばれ、日本に輸入されるマンゴスチンのほとんどがタイで栽培されています。

上品な香りと特有の甘み、酸味、ジューシーさがあり日本でも女性を中心にとても人気があります。

マンゴスチンの栽培地域には、日本が輸入禁止対象害虫としているミカンコミバエ種群が分布していることから、植物検疫上の理由により当該地域からのマンゴスチンの生果実の日本への輸入は禁止されていました。

しかしながら、タイ産マンゴスチンの生果実については、当該ミバエを完全に殺虫できる技術(蒸熱消毒)が確立されたことから、公聴会等の輸入解禁手続を経て2003年4月(平成15年)から輸入できるようになりました。

蒸熱消毒によって変色や劣化、食味が変わることが課題であったマンゴスチンですが、2023年8月7日(令和5年)に規制が緩和され、皮に傷がなければ蒸熱消毒をしなくても輸入できるようになりました。

今回はそんなタイ産生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)の輸入手続きについて解説いたします。

 2.マンゴスチンの輸入動向 

マンゴスチンの輸入量については植物防疫統計の検査数量によると年間100t程度あるようです。

この数量は2013年から2022年までの10年間で大きな変動はなく、安定していると言えます。

この10年間は蒸熱消毒されたものの輸入ですが、今後、蒸熱消毒が不要になることで価格が抑えられ、鮮度も保たれるため輸入量が増えることが期待されています。

 3.輸入前に確認すること 

生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)を輸入する際に、事前に確認しておくべきことがあります。

この確認を怠ると、輸入時に想定外の作業や費用が発生したり、輸入まで追加の日数がかかることがあるので、確認は念入りに行いましょう。

✍植物検疫検査

生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)は植物なので、日本到着時に植物検疫検査を受ける必要があります。

検査に際してはタイ政府機関が発行する《PHYTOSANITARY CERTIFICATE(植物検疫証明書)》の提出が必須なので、この書類を入手できる輸出者を選ぶ必要があります。

なお、蒸熱消毒実施の有無については、《PHYTOSANITARY CERTIFICATE(植物検疫証明書)》にて確認できます。

詳しくは【5.輸入通関「植物検疫検査」】で解説をします。

✍食品等輸入届出

生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)は食品なので厚労省に「食品等輸入届出」が必要です。

タイ産のマンゴスチンは命令検査該当品に指定されており、通常であれば輸入のたびに空港・海港で留置検査が発生します。

その間、貨物は動かせないため鮮度に関わってきますが、一定条件を満たせば検査不要で輸入することができます。

詳しくは【6.輸入通関「食品等輸入届出」】で解説します。

 4.輸入時に必要な書類 

一連の手続きに必要な書類は次のとおりです。

書類名 書類作成者等
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
ARRIVAL NOTICE 海上輸送の場合、輸送船が到着する直前に日本の船会社が発行。
PHYTOSANITARY CERTIFICATE 輸出国の政府機関が発行。原本が必要。
植物検査合格証明書 日本の農水省植物防疫所が発行。
タイ産生鮮マンゴスチン証明書 タイ政府機関が発行。命令検査免除に必要な書類。
食品等輸入届出済証 日本の厚労省食品監視課が発行

 5.輸入通関「植物検疫検査」 

生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)は植物なので、輸入の際に植物検疫検査を受ける必要があります。

✍植物検疫検査に必要な書類

書類名 書類作成者等
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
PHYTOSANITARY CERTIFICATE 輸出国の政府機関が発行。原本が必要。

✍蒸熱消毒について

2023年8月7日(令和5年)に皮に傷がないマンゴスチンであれば蒸熱消毒をしなくても輸入が可能になりました。

「蒸熱消毒がされたこと」もしくは「皮に傷がないこと」が《PHYTOSANITARY CERTIFICATE》に記載されています。

✍植物検疫検査の流れ

  1. 貨物到着
  2. 《植物検疫申請書》を作成
  3. 《パッキングリスト》《PHYTOSANITARY CERTIFICATE》 を《植物検疫申請書》に添付して植物防疫所に申請
  4. 輸入貨物を保税蔵置場に搬入後、輸入貨物の一部を植物防疫所検査場に移動
    ※保税蔵置所から検査場に移動させる際には保税運送の手続きをします。
  5. 植防官による現物検査(害虫(ミバエ等)や害虫の卵が付着していないかを検査します)
  6. 検査合格の場合 :《植物検査合格証明書》が発行され、税関申告時に合わせて提出します。
    検査不合格の場合:
     ミバエやミバエの卵が付着していた場合 :滅却もしくは積戻し。
     ミバエ以外の害虫や卵が付着していた場合:燻蒸、滅却もしくは積戻し。
  7. 植防官の検査が終了したら、輸入貨物は保税蔵置場のもとの場所に戻します。

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 6.輸入通関「食品等輸入届出」 

生鮮マンゴスチン生果実(蒸熱消毒なし)は食品なので、厚労省の食品監視課に「食品等輸入届出」の申請が必要となります。

✍食品等輸入届出の申請に必要な書類

書類名 書類作成者等
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
タイ産生鮮マンゴスチン証明書 タイ政府機関が発行。命令検査免除に必要な書類。

✍命令検査

タイ産のマンゴスチンは命令検査該当品に指定されているため、輸入のたびに貨物を留置き、検査を受ける必要があります。

  • 厚労省が通知している内容 ※最終改正:2024年3月5日(令和6年)
    製品検査の
    対象食品等
    検査の項目 検査の方法 備考
    マンゴスチン及びその加工品(簡易な加工に限る) イマザリル 2005年1月24日付け食安発第0124001号「食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分である物質の試験法について」による。 「イマザリル」は防カビ剤の商品名。
  • 検査日数:おおよそ3営業日
  • 検査費用:24,000円+サンプリング手数料等が発生します。
    ※通関諸掛費用、倉庫費用は別途発生します。
  • 検査結果:基準値(0.02ppm)以下であれば、《食品等輸入届出済証》が発行されます。
    基準値を超える検出された場合は、滅却もしくは積戻しとなります。

なお下記の条件をクリアすれば、命令検査は免除となります。

✍命令検査免除の条件

命令検査を免除するための条件は下記のとおりです。

①命令検査免除対象輸出者から輸入する

2024年2月9日(令和6年)時点の検査免除対象輸出者は以下の9社です。

  • Blue River Products Limited.
  • C.P. Starlanes Co., Ltd.
  • MR PROGRESS Co., Ltd.
  • POMSIAM INTERMARKETTING Co.,Ltd.
  • P&F Techno Co., Ltd.
  • Shine Forth Inter Co., Ltd.
  • Siam Export Mart Co., Ltd.
  • Swift Co., Ltd.
  • TIMFOOD CO.,LTD.

②タイ政府発行の証明書を入手

  • タイ政府機関が発行する「タイ産生鮮マンゴスチン証明書」を入手。
    ※正式名称:OFFICIAL CERTIFICATE WITH RESPECT TO PLANT UNDER CONTROL MEASURES FOR PESTICIDE MANAGEMENT IN MANGOSTEEN EXPORTED TO JAPAN

上記の①と②をそろえることができれば、日本到着時の命令検査は免除となります。

✍申請の流れ

貨物到着前に、上記の書類をもとに《食品等輸入届出書》を作成し、準備をします。

貨物到着後、食品監視課に申請をします。

審査に合格すると《食品等輸入届出済証》が発行されます。

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 7.輸入通関「税関申告」 

✍HSコード・関税 ※2024年1月

❏生鮮マンゴスチン:0804.50-0196

  • 基本:6%
  • WTO協定:3%
  • 特恵GSP:FREE
  • 経済連携協定(EPA)
    以下全て:FREE
     シンガポール・メキシコ・マレーシア・チリ・タイ・インドネシア・ブルネイ
     ASEAN・フィリピン・スイス・ベトナム・インド・ペルー・豪州・モンゴル
     TPP11・EU・英国・RCEP(ASEAN・豪州・ニュージーランド・中国・韓国)
  • 日米貿易協定:適用なし

✍輸入申告に必要な書類

書類名 書類作成者等
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
ARRIVAL NOTICE 海上輸送の場合、輸送船が到着する直前に日本の船会社が発行。
植物検疫検査合格証明書 日本の農水省植物防疫所が発行。
食品等輸入届出済証 日本の厚労省食品監視課が発行。

上記の書類をもとに《輸入申告書》を作成し、必要書類を添付して税関に申告します。

審査が終了し輸入関税・消費税を納税すると輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

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 8.まとめ 

かつては冷凍しか輸入ができなかったマンゴスチンですが、2003年に蒸熱消毒済みの生鮮マンゴスチンが輸入できるようになり、2023年には条件付きで蒸熱消毒不要の完全生鮮マンゴスチンが輸入できる事になりました!

国内で栽培ができないということもあり、輸入に頼らざるを得ない状況です。

まだまだ未開発の市場で着実に美味しさを増しているマンゴスチン!

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