鳥肉調製品の輸入方法

チキンナゲット(鳥肉調製品)

みんな大好きな鳥肉!

鳥肉調整品といっても幅広いですがここでは一般的な鳥肉調製品の輸入通関手続きについて解説します。

 1.鳥肉調整品とは 

鳥肉調整品は家きん肉と呼ばれます。

家きんとは、その肉・卵・羽毛などを利用するために飼育する鳥の総称です。または野生の鳥を人間の生活に役立てるために品種改良を施し飼育しているものをいいます。

スーパーでよく見るものでは、冷凍のチキンナゲットや、冷凍からあげなどが一般的です。

 2.輸入前に確認すること 

家きん肉を輸入するにはいくつかの条件があり、それをクリアしなければ輸入できません。

その条件を『家きん肉等の家畜衛生条件』といいます。

✍輸入可能な国かどうかを確認

家きん肉はどの国からでも輸入できるわけではなく、2国間で取り決めをした国からのみ輸入することができます。

また、鳥インフルエンザなどの発生により、通常は輸入可能な国であっても一時的に輸入を停止している場合もありますので、事前に確認が必要になります。

✍加熱指定処理施設を確認

家きん肉は2国間で取り決めをした国であることと、加熱処理を施してあることが条件の国があります。

加熱処理は日本の農林水産大臣が認可した施設のみが有効です。

上記の確認は農水省の動物検疫所ホームページから確認ができます。

確認はこちら

✍他法令

家きん肉は税関への申告に加え、家畜伝染病予防法に基づいた動物検疫検査と食品衛生法に基づいた食品等輸入届出の2つの他法令をクリアする必要があります。

くわしくは後ほど解説致します。

 3.必要書類の確認 

一連の手続きに必要な書類は次のとおりです。

書類名 書類作成者等
製造工程表 製造工場が作成。(※)
原材料表 製造工場が作成。(※)
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
ARRIVAL NOTICE 海上輸送の場合、輸送船が到着する直前に日本の船会社が発行。
衛生証明書 輸出国の政府機関が発行。輸出者が発行手配。
動物検疫検査合格通知書 日本の農水省動物検疫所が発行。
食品等輸入届出済証 日本の厚労省食品監視課が発行。

※製造工程表及び原材料表は、現地工場の情報を元に輸入者が作成しても良いです。
 書類の修正などが発生した場合、現地工場に修正を求めるよりも、輸入者自身で作成したほうがスムーズに進む場合があります。

 4.輸入通関「動物検疫検査」 

家畜伝染病予防法に基づき、海外から家畜伝染病の侵入を防止するため、家畜から作られる肉製品などの畜産物を対象に検査が行われます。

この検査は量の多少、個人用、商用等の用途にかかわらず検査をする必要があります。

検査内容としては日本と相手国との取り決めにより定められた内容が記載された輸出国政府機関発行の《衛生証明書》とその他必要書類を到着地を管轄する動物検疫所に申請します。

✍動物検疫検査申請に必要な書類

書類名 書類作成者等
製造工程表 製造工場が作成。
原材料表 製造工場が作成。
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
衛生証明書 輸出国の政府機関が発行。輸出者が発行手配。

✍申請の流れ

上記の書類をもとに《動物検疫申請書》を作成し動物検疫所に申請します。

現物検査に該当した場合は貨物と《動物検疫申請書》、《衛生証明書》の内容が一致しているか確認検査をします。

内容に問題が無い場合は動物検疫所より《動物検疫検査合格通知書》が発行されます。

※動物検疫検査合格通知書サンプルはこちら

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 5.輸入通関「食品等輸入届出」 

家きん肉は食品ですので、厚労省の食品監視課に「食品等輸入届出」が必要になります。

※食品等輸入届出書サンプル

✍食品等輸入届出に必要な書類

書類名 書類作成者等
製造工程表 製造工場が作成。
原材料表 製造工場が作成。
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。

✍申請の流れ

上記の書類をもとに《食品等輸入届出書》を作成し食品監視課に申請をします。

審査に合格すると《食品等輸入届出済証》が発行されます。

使用している原材料によっては食品監視課から自主検査の指導が入る場合があります。

その場合は自主検査を実施し検査の結果が問題なければ《食品等輸入届出済証》が発行されます。

※検査の結果が日本の食品衛生法の基準に満たない場合は積戻し、もしくは廃棄になります。

食品申請の流れ 図解※クリックで大きくなります。

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 6.輸入通関「税関申告」 

✍HSコード・関税 ※2022年4月

❏鳥肉を加熱して味付けしたもの:1602.32-290

*1:関税割当数量以内のもの

❏鳥の腸、ぼうこう又は胃の全形のもの及び断片(単に水煮したものに限る):1602.31-100

  • 基本:FREE
  • WTO協定:FREE
  • 経済連携協定(EPA)
    以下全て:FREE
    • シンガポール・メキシコ・マレーシア・チリ・タイ・インドネシア・ブルネイ
    • ASEAN・フィリピン・スイス・ベトナム・インド・ペルー・豪州・モンゴル
    • TPP11・EU・英国・RCEP(ASEAN・豪州・ニュージーランド・中国・韓国)

✍輸入申告に必要な書類

書類名 書類作成者等
製造工程表 製造工場が作成。
原材料表 製造工場が作成。
インボイス 輸出者が作成。
パッキングリスト 輸出者が作成。
AIR WAYBILL 航空輸送の場合、海外フォワダーが発行。AWBとも言う。
SEA WAYBILL 海上輸送の場合、海外フォワダーが発行。
ARRIVAL NOTICE 海上輸送の場合、輸送船が到着する直前に日本の船会社が発行。
動物検疫検査合格通知書 日本の農水省動物検疫所が発行。
食品等輸入届出済証 日本の厚労省食品監視課が発行。

✍輸入申告

上記の書類をもとに《輸入申告書》を作成し、必要書類を添付して税関に申告します。

審査が終了し輸入関税・消費税を支払うと輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

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 7.まとめ 

上記のとおり鳥肉調製品の輸入には検査が必要な為、少々お時間と手間が掛かり躊躇される方も少なくありません。

安全に輸入するには正しい知識と手順を知ることが重要です。

進め方に不安や不明点がある方は国際物流コンサルティングサービスをご検討ください。

アクセス・ジャパンではその不安を一緒に解消しつつ、輸入貿易を成功に導くノウハウをお伝えします。

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