BLUETOOTHイヤホン(ワイヤレスイヤホン)の輸入方法

BLUETOOTHイヤホン(ワイヤレスイヤホン)の世界市場は2019年から2025年にかけて2.7倍に拡大すると、富士キメラ総研(日本のマーケット調査会社)が2020年5月に発表しました。

さまざまなユーザーに対して、性能や価格帯などの選択肢が広がり需要が増加していることで市場は大幅に拡大しております。

今後は、スマートフォンの付属品としてや、音楽を聴くだけではなく、ハンズフリー通話、生体情報のモニタリング、同時通訳などの機能が付加された耳に装着するヒアラブルデバイスとしての需要増加が期待されており、ますます市場拡大が期待出来る商材です。

ここでは、注目のワイヤレスイヤホンの輸入方法について解説します。

 1.BLUETOOTH イヤホン
(ワイヤレスイヤホン)とは 

BLUETOOTHイヤホンとは、無線通信規格であるBLUETOOTHを使用して、スマートフォンやタブレットなどの機器と接続するイヤホンのことです。

有線タイプのイヤホンとは違い、充電をする必要がありますが、ケーブルを気にせず快適に使用出来る製品です。

バッテリーの小型化に伴い、軽量かつ長時間使用できるようになったため、急速に普及しています。

 2.必要な認証 

下記の認証は輸入の際に税関に問われることはありませんが、日本国内で販売する上で必要な認証です。

認証がなくても輸入できてしまうので、注意が必要です。

電波法について

電波を使う機器を日本で合法に利用するための条件として“技適マーク”があります。日本国内では技適マークが表示されていない(無線)機器を使うことは出来ません。

技適マーク 技適マーク

一般に「技適」と呼ばれる制度には以下の二つが挙げられます。

①電波法に基づく「技術基準適合証明」(総務省管轄)

 →電波を発する無線機について、基準に適合することを証明する標識

②電気通信事業法に基づく「技術基準適合認定」(総務省管轄)

 →事業者の電気通信設備に接続する通信端末について、基準に適合する事を認定する標識

BLUETOOTHイヤホンは、電波法のみ該当となります(電波は出すが、事業者の電気通信設備に接続しない為)。

❏電波法とは

電波法とは、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的として定められた法律です。

電波の管理は総務省の管轄であり、総務大臣の免許を受けなければ電波を利用出来ません。

BLUETOOTH機器、スマートフォン、Wi-Fi等、電波を発する機器を国内で使用する場合、無線局の開局とみなされ、総務大臣の免許が必要になります。

免許を受けずに電波を発信すると「不法無線局」として処罰を受けることがあります。

❏技適マーク取得について

技適マークの取得は専門的な知識・技術が必要です。

そのため総務省は、適合の判断を下せる検査機関を登録制にしています。

取得に関しては以下の登録証明機関に相談するのが良いでしょう。

参考 総務省HP:https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/equ/tech/index.htm

○登録証明機関(電波法第38条の2の2)

001 一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター
   東京都品川区八潮5‐7‐2
   お客様相談室:03-3799‐8330

002 一般財団法人日本アマチュア無線振興協会
   東京都豊島区巣鴨3‐36‐6
   管理部:03-3910‐7241

003 株式会社ディーエスピーリサーチ
   兵庫県神戸市中央区港島南町1-4-3
   代表番号:078-940-0377

005 テュフ・ラインランド・ジャパン株式会社
   神奈川県横浜市都筑区北山田4-25-2
   テクノロジーセンター EMC&テレコム課:045-914‐0239

006 SGSジャパン株式会社
   神奈川県横浜市都筑区北山田3-5-23
   コンシューマー&リテールサービス ワイヤレステスティングサービス:045-550‐3522

007 株式会社UL Japan
   三重県伊勢市朝熊町4383-326
   EMC事業部電波認証部:0596-24‐8116

008 株式会社コスモス・コーポレイション
   三重県度会郡度会町大野木3571-2
   審査部 通信課:0596-63‐0707

011 テュフズードジャパン株式会社
   山形県米沢市八幡原5-4149-7
   技術部:0238-28‐2880

012 インターテック ジャパン株式会社
   東京都港区海岸3-18-1 ピアシティ芝浦ビル4階
   GMAP:03-6435-2410

013 一般財団法人日本品質保証機構
   東京都八王子市南大沢4-4-4
   安全電磁センター:042-679-0246

016 株式会社日本電波法認証ラボラトリー
   東京都稲城市長峰2-24-16
   TEL:042-331-5723

017 一般財団法人電気安全環境研究所
   東京都渋谷区代々木5-14-12
   東京事業所:03-3466-5226

018 株式会社認証技術支援センター
   神奈川県横浜市港北区新横浜1-2-1新横浜ファーストビルB1
   横浜事業所:045-478-3365

020 一般社団法人タコヤキ
   大阪府大阪市旭区高殿2-5-2グリーンハイツ関目高殿101
   TEL:06-6167-9833

021 一般財団法人電気通信端末機器審査協会
   東京都港区元赤坂1-1-5 富士陰ビル5階
   機器審査部:03-5786-4300
   Email:shinsa_info@jate.or.jp

022 ビューローベリタスジャパン株式会社
   神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎東4-5-17
   消費財検査部門:045-949-6020

電気用品安全法について

電気用品安全法は電気用品による危険及び障害の発生の防止を目的とする法律です。
約450品目の電気用品を対象として指定し、製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進する枠組みとなっています。
また、この法律で定められている規制には、未然に危険・障害の発生を防ぐための流通前規制と、発生した危険・障害の拡散を防ぐための流通後規制があります。

最新の法律情報については経済産業省のHPを参照してください。
https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/index.htm

ワイヤレスイヤホンは、イヤホン充電器にバッテリーが搭載されている場合、イヤホン充電器がモバイルバッテリーに該当するため電気用品安全法の対象になります。

※イヤホン本体のバッテリーは取り外しができないため、電気用品安税法の対象外になります。
※イヤホン充電器のバッテリーがWh/Lで400未満の場合、電気用品安全法の対象外となります。

❏電気用品とは

すべての電気製品が法の対象となるわけではなく、電気用品安全法の対象となる「電気用品」については、同法第2条において、次のように定義されています

  1. 一般用電気工作物(電気事業法 (昭和39年法律第170号)第38条第1項に規定する一般用電 気工作物をいう。) の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料であっ て、政令で定めるもの
  2. 携帯発電機であって、政令で定めるもの
  3. 蓄電池であって、政令で定めるもの

❏電気用品名

販売しようとしているイヤホン充電器の電気用品名は「リチウムイオン蓄電器」になります。

※リチウムイオン蓄電池(単電池一個当たりの体積エネルギー密度が400Wh/L以上のものに限り、自動車用、原動機付自転車用、医療用機械器具用及び産業用機械器具用のものを除く。)

❏流通前規制

流通前規制における一般的な届出・手続きの流れは下記のとおりです。

  1. 電気用品名の確認:イヤホン充電器(モバイルバッテリー)の電気用品名は上記に記載してあります。
  2. 事業届出:事業開始から30日以内に届出を行います。
  3. 技術基準適合確認:輸入する製品が技術基準に適合しているか確認します。※専門的な技術が必要です。
  4. 適合性検査:イヤホン充電器(モバイルバッテリー)は適合性検査は不要です。※特定電気用品以外の電気用品のため
  5. 輸入
  6. 自主検査:国が定めた検査の方式により検査を行い、検査記録を作成します。検査記録は検査の日から3年間保存します。
    ※海外の製造事業者が対応している場合は、海外製造事業者に依頼をし、全数検査、検査方法、判定基準、検査結果を記録した検査記録の取得・保管します。対応していない場合は、日本国内で対応しなければなりません。
    ※詳しくはこちら

❏PSEマークの表示

以上の流通前規制に関する義務を届出事業者が果たした証として、届出事業者が電気用品に「PSE」の表示を製品に付すことができます。

なお、PSEマークは、このように義務を果たした証として表示できるものであって、 「国から取得」したり、「PSE認証取得」するようなものではありません。

詳しくはこちら

SEマーク_モバイルバッテリー

以上を以って販売することができます。

検査等は専門的な知識が必要ですし、非常に時間がかかりますので、スケジュールは余裕を持って取り掛かりましょう。

❏流通後規制

輸入販売後、市場に流通した自社製品に対しての安全を担保するための規制です。

輸入通関後の規制になりますので、ここでの解説は省略します。

詳しくはこちら

 3.輸入通関「税関申告」 

✍必要書類

  • インボイス、パッキングリスト:輸出者が作成
  • AWB:航空の場合。現地フォワダーが発
  • SEA WAY BILL:海上の場合。現地フォワダーが発行
  • ARRIVAL NOTICE:海上の場合。輸送船が到着する直前に、日本の船会社が発行

✍HSコード及び関税

❏イヤホン/ヘッドホン

◆HSコード:8518.30-000

◆関税
 ・基本:FREE
 ・WTO協定:FREE ※適用国はこちら
 ・EPA:FREE ※適用国はこちら

✍輸入申告

上記書類を基に輸入申告書を作成し、必要書類を添付して税関へ申告します。

審査が終了し、輸入関税及び消費税を支払うと輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

トラック フォークリフト

 4.まとめ 

リチウムイオン電池の登場により、バッテリーが小型化され、あらゆる製品がワイヤレス化しています。

ワイヤレスイヤホンは輸入通関自体はそれほど難易度は高くありませんが、国内の法律(電波法・電気用品安全法)のハードルが高いので注意が必要です。

通関の際、税関では電波法と電気用品安全法について問われることはありませんので、輸入ができてしまいます。

よくわからず輸入販売をして、発火等の事件が起きてしまっては、知らないでは済まされません。

電波法の項目でご案内した登録証明機関では、電気用品安全法についても対応できる会社もありますので、相談するのが良いと思います。

なお、物流に関してはアクセス・ジャパン株式会社が責任を持って輸送いたします。

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