香辛料(スパイス)の輸入方法

香辛料は軽くて、キロ単価が高価です。

輸入販売を検討している方は、少量から航空輸送でスタートするのが良いでしょう。

ここでは香辛料の輸入通関について解説します。

 1.香辛料とは 

香辛料とは調味料の一種です。

植物から採取され、調理の際に風味(香り・辛味など)や色を出したり臭みを消したりする役割として使われています。

食事を美味しくしたり、食欲を増進させたりする効果があり、 香料として食品に添加されるものも多数あります。

種類は様々で、胡椒・唐辛子・ジンジャー・バニラ・シナモンなど、多くの種類の香辛料が輸入されています。
日本スパイス協会参照

 2.輸入前に確認すること 

✍製造工程表及び原材料表の確認

製造工程や使っている原材料によっては、日本に輸入できない場合があります。

例えば、製造工程で殺菌に放射線を使用しているとか、日本で使用できない添加物が含まれているなどなど。

これらの確認は日本に到着してからでは遅いので、必ず事前に確認しましょう。

確認は各港の食品監視課輸入相談室にお問い合わせください。

成田空港検疫所 食品監視課 輸入食品相談指導室

東京検疫所 食品監視課 輸入食品相談指導室

注意!!

もしも事前相談をせずに日本に到着し、輸入できないと判明した場合、「積戻し(返送)」もしくは「滅却(廃棄)」となってしまいます。

輸入できない上に、費用をかけて「積戻し(返送)」や「滅却(廃棄)」をするのはもったいないので、面倒臭がらずに必ず事前相談を受けましょう。

アクセス・ジャパンでは事前相談のサポートも致します。

お問い合わせは こちら

 3.必要書類 

輸入に必要な書類は以下のとおりです。

  • 原材料表 :現地メーカー工場が作成 ※現地メーカー情報を元に輸入者が作成しても良い
  • 製造工程表:現地メーカー工場が作成 ※現地メーカー情報を元に輸入者が作成しても良い
  • インボイス・パキングリスト:輸出者が作成
  • AWB(航空の場合):現地フォワダーが発行
  • SEA WAYBILL(海上の場合):現地フォワダーが発行
  • ARRIVAL NOTICE(海上の場合):輸送船が到着する直前に、日本の船会社が発行
  • PHYTOSANITARY CERTIFICATE(植物検疫対象の場合※一部の香辛料のみ必要):輸出国政府発行
  • 植物検査合格書(植物検疫対象の場合):日本の植物検疫所が発行
  • 食品等輸入届出済証:厚労省食品監視課が発行

 4.輸入通関「植物検疫検査」 

香辛料は植物由来の為、植物検疫検査該当となります。

輸入植物に病害虫が付着し、日本に侵入することを防ぐために、植物防疫法による検査が必要です。

ただし、乾燥した香辛料であって小売用の容器に密封されているものは植物防疫法の対象外となり植物検疫検査が不要となります。

✍植物検疫検査に必要な書類

検査対象になる場合、植物検疫検査には下記の書類が必要です。

  • パッキングリスト
  • AWB(航空の場合)
  • SEA WAYBILL(海上の場合)
  • PHYTOSANITARY CERTIFICATE(必要な場合)※原本が必要
    ※検査対象となる場合、基本的に香辛料はPHYTOSANITARY CERTIFICATEが不要ですが、乾燥され、圧縮・細断・粉砕されてない形状の以下の物品は、PHYTOSANITARY CERTIFICATEが必要となります

・コリアンダーの葉・種子
・バジルの葉・種子
・ピンクペッパーの種子
・ブラッククミンの種子
・キャラウェイの種子
・ジェニパーベリー

パッキングリストとPYTOSANITARY SERTIFICATEをもとに植物検疫検査申請書を作成し、パッキングリストとAWB or SEA WAY BILLとPHYTOSANITARY CERTIFICATEを申請書に添付して植物防疫所に申請します。

✍植物検疫検査の流れ

  1. 植物検疫申請書を作成
  2. パッキングリスト・PHYTOSANITARY CERTIFICATE(※必要な場合) を申請書に添付して植物検疫所に申請
  3. 輸入貨物が保税蔵置所に搬入後、輸入貨物の一部を植物検疫所検査場に移動
    ※保税蔵置所から検査場に移動させる際には保税運送の手続きをします。
  4. 植防官による現物検査(害虫や害虫の卵が付着していないかを検査します)
  5. 検査合格の場合 :植物検査合格証明書が発行され、税関申告時に合わせて提出します。
    検査不合格の場合:燻蒸処理をし、害虫や害虫の卵が死滅したのちに、植物検査合格書が発行されます。
    ※滅却をして、輸入しない場合は滅却承認申請を税関に提出します。
  6. 植防官の検査が終了したら、輸入貨物は保税蔵置所のもとの場所に戻します。

 5.輸入通関「食品等輸入届出」 

香辛料は食品ですので、厚労省に「食品等輸入届出」の申請が必要となります。

✍食品申請に必要な書類

  • 製造工程表:現地工場が作成
  • 原材料表 :現地工場が作成
  • インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成

※製造工程表及び原材料表は、現地工場の情報を元に輸入者が作成しても良いです。

 書類の修正などが発生した場合、現地工場に修正を求めるよりも、輸入者自身で作成したほうがスムーズに進む場合があります。

✍申請の流れ

原材料表、製造工程表、インボイス・パッキングリストをもとに食品等輸入届出書を作成し厚生労働省に申請をします。

審査に合格すると『済証』が発行されます。

❏命令検査

以下のアイテムは命令検査対象となり、一部抜取検査を受けることとなります。

品名(香辛料) 原産国 検査項目
赤唐辛子 バングラディッシュ アフラトキシン
赤唐辛子 ベトナム プロピコナゾール
青唐辛子 ベトナム プロピコナゾール
青唐辛子 韓国 フルキンコナゾール
ターメリック バングラディッシュ アフラトキシン
唐辛子 インド トリアゾホス
チリペッパー 全国 アフラトキシン
レッドペッパー 全国 アフラトキシン
ナツメグ 全国 アフラトキシン
花椒(はなしょう) 全国 アフラトキシン
きだち唐辛子 ベトナム

トリシクラゾール
プロピコナゾール
ヘキサコ

※命令検査対象アイテム(最終改正:令和3年7月12日)

厚労省によるモニタリング検査や検疫所の指導により行う自主検査の結果、食品衛生法に違反する恐れの危険性が高いと判断された物品が命令検査対象となります。

したがって、命令検査では生産国や食品名毎に検査項目や試験品採取の方法及び検査の方法などが細かく決められています。

毎年命令検査の対象となるアイテムが変わりますので注意しましょう。

 6.輸入通関「税関申告」 

HSコード及び関税 ※2021年4月

香辛料は9類になります。

胡椒 ※破砕及び粉砕していない

1.小売用の容器入り:0904.11-100
 ・基本:4.2%
 ・WTO:3%
 ・特恵GSP:無税
 ・EPA:無税 ※メキシコ除く

2.その他のもの:0904.11-200
 ・基本:無税

胡椒 ※破砕し又は粉砕したもの

1.小売用の容器入り:0904.12-100
 ・基本:4.2%
 ・WTO:3%
 ・特恵GSP:無税
 ・EPA:無税 ※メキシコ除く

2.その他のもの:0904.12-200
 ・基本:無税


とうがらし ※乾燥したもの、破砕及び粉砕していない

1.小売用の容器入り:0904.21-100
 ・基本:7%
 ・WTO:6%
 ・特恵GSP:無税
 ・EPA:無税 ※メキシコ除く 2021年4月現在

2.その他のもの:0904.21-200
 ・基本:無税

とうがらし ※破砕し又は粉砕したもの

1.小売用の容器入り:0904.22-100
 ・基本:7%
 ・WTO:6%
 ・特恵GSP:無税
 ・EPA:無税 ※メキシコ除く 2021年4月現在

2.その他のもの:0904.12-200
 ・基本:無税


シナモン ※破砕及び粉砕していない

1.けい皮(キナモムム・ゼラニカム・ブルーメ):0906.11-000
 ・基本:無税

2.その他のもの:0906.19-000
 ・基本:無税

シナモン ※破砕及び粉砕したもの

1.シナモンパウダー:0906.20-000
 ・基本:無税

✍輸入申告に必要な書類

  • インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成
  • AWB:航空の場合。現地フォワダーが発行
  • SEA WAYBILL:海上の場合。現地フォワダーが発行
  • ARRIVAL NOTICE:海上の場合。船到着直前に日本の船会社が発行
  • 植物検疫検査合格証
  • 食品当輸入届出『済証』

上記書類をもとに輸入申告書を作成し、必要書類を添付して税関に申告します。

審査が終了し輸入関税・消費税を納税すると輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

 7.まとめ 

原産国別のアイテムによっては命令検査が必要となります。

また、毎年法令が変わる為、命令検査対象のアイテムが変わります。

事前に命令検査対象か否か確認をせず日本に運んでしまうと、令検査対象だった際に、大幅に納期がズレてしまう可能性がありますので注意が必要です。

輸入ご検討の際はお気軽に弊社にお問合せ下さい。

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