生鮮牡蠣の輸出方法(航空輸送)

牡蠣の画像

2023年2月に広島県産冷凍殻付き牡蠣がはじめてEUへ輸出されました。

EUでは生食やフライなどが人気で高品質な日本産牡蠣は販路を広げています。

いま世界で人気急上昇の牡蠣の輸出にチャレンジする方は必見です。

 1.はじめに 

牡蠣は栄養価が高く、亜鉛や鉄分などのミネラルやビタミンB群が豊富に含まれていることから「海のミルク」と呼ばれています。

生でも加熱調理して食べても美味しく人気の貝の一つです。

今回は、牡蠣の輸出についてご紹介いたします。

 2.牡蠣について 

カキは、ウグイスガイ目イタボガキ科とベッコウガキ科に属する二枚貝の総称、あるいはカキ目もしくはカキ上科に属する種の総称です。

海の岩から「かきおとす」ことから「カキ」と言う名がついたといわれているそうです。古くから、世界各地の海岸地域で食用、薬品や化粧品、建材として利用されています。

✍主な産地

  1. 広島県:61%! 生産量日本一を誇り、全国の約6割を占めています。
  2. 宮城県:14%! 広島県に次ぐ一大産地で、約5万トンのマガキを生産しています。
  3. 岡山県:8%! 広島県、宮城県に続いて上位に位置しています。

広島で牡蠣が有名な理由は、広島湾が牡蠣の養殖に適した環境であること、そして長年にわたる養殖技術の進化と独自の安全対策により、濃厚な旨味と品質が保証されているためです。

具体的には、波が穏やかな湾内と、太田川などから流れ込む豊富な栄養分が豊富で、植物プランクトンが育ちやすい環境であること、そして「かきぶね」による販売促進など、先人の努力もブランド化に貢献しました。

 3.近年の輸出動向 

以下、表とグラフはタップ・クリックすると拡大表示されます。

✍牡蠣の輸出金額と輸出重量

■牡蠣の輸出について


牡蠣の輸出量は着実に増えています。

これらは「生鮮,冷蔵」と「冷凍」を合わせた数値なので、それぞれの割合を確認しましょう。

■「生鮮,冷蔵」と「冷凍」の輸出割合について


重量、金額共に「冷凍」が圧倒的な割合になっています。

2023年2月以降、「冷凍」については殻付き牡蠣が含まれるため重量は重めになっている可能性がありますが、金額面でも「冷凍」が大きな割合を占めているため、牡蠣の輸出市場は「冷凍」が主なものとしていると言って良いと思います。

✍冷凍牡蠣の輸出状況

■冷凍牡蠣の輸出推移


冷凍牡蠣の輸出量・輸出金額は着実に増えています。

2015年、2016年のデータが見当たらなかったので2017年以降の検証となりますが、冷凍牡蠣の輸出状況は好調なようです。

次にどのような国・地域に対して輸出が行われているのかを確認します。

■冷凍牡蠣の輸出先割合


台湾・香港・シンガポールと、地理的に近いところに対する輸出が多くを占めています。

相手側の法規制などにより輸出の難易度が大きく変わることや、2023年2月から殻付きの冷凍牡蠣がEUに対して輸出され始めたことなど、今後の動向が気になるところです。

 4.輸出にあたっての注意点 

✍EPAについて

下記の国または地域を輸入国とする場合、日本で発行した特定の書類を輸入国側に提出すれば関税の軽減又は免除を受けることが出来る可能性があるので、相手国に事前に確認をしましょう。

シンガポール メキシコ マレーシア チリ
タイ インドネシア ブルネイ ASEAN全体
フィリピン スイス ベトナム インド
ペルー オーストラリア モンゴル TPP12(署名済)
TPP11 日EU・EPA 米国 英国
RCEP

✍福島第一原発事故の各国の対応

福島第一原発事故から14年以上経過し規制は徐々に緩和されつつありますが、まだ全て無くなってはいません。

日本産品に対する各国それぞれ規制内容や対応が異なりますので下記リンクをご確認くださいませ。

福島第一原発事故の各国の対応

 5.輸送時の梱包について 

せっかく新鮮な蠣を輸出したのに輸入国に着いた頃には死んでしまっていた…ということが無いように温度管理はとても重要なポイントとなります。

空港には冷蔵庫・冷凍庫設備がありますが、飛行中の機内は常温になります。

商品の温度上昇を防ぐために発泡スチロールに商品を入れ、冷蔵輸送時には保冷剤(ジェルアイス)を、冷凍輸送時にはドライアイスを入れて商品の温度を維持する必要があります。

保冷剤(ジェルアイス)やドライアイスの重量も航空運賃が発生してしまいます。

多すぎず少なすぎない最適な量を探るために、着荷時の残量を現地輸入者からフィードバックをもらうことが大事です。

 6.輸出に必要な書類 

輸出通関に必要な書類は以下のとおりです。

書類名 書類作成者等
インボイス 輸出者が作成。
インコタームズ、商品名、学名、個数、単価、金額、合計金額を記載。
パッキングリスト 輸出者が作成。
商品名、材質、個数、重量を記載。
EPA書類 必要に応じて輸出者が作成。日本商工会議所が発行。
原産地証明書 必要に応じて輸出者が作成。商工会議所が発行。
衛生証明書 必要に応じて輸出者が作成。地方農政局等。農林水産省HP参照

※インボイスとパッキングリストは情報が重複する部分が多いので「INVOICE&PACKING LIST」として内容を1枚に集約しても構いません。

※輸入国側が求める《産地証明書》や《放射線物質証明書》は、輸出通関時に税関へ提示することはありません。

 7.輸出通関「税関申告」 

✍輸出HSコード ※2026年1月

 ❏牡蠣(生きているもの、生鮮及び冷蔵のもの):0307.11-000

 ❏牡蠣(冷凍したもの):0307.12-000

✍税関へ申告

インボイス・パッキングリストをもとに《輸出申告書》を作成します。

《輸出申告書》にインボイス、パッキングリスト等必要書類を添付して申告します。

審査が完了し、問題が無ければ《輸出許可通知書》が発行されます。

※《輸出許可通知書》は輸出者がインボイス等の輸出書類とともに5年間保存する必要があります。

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 8.航空運賃の算出方法 

航空運賃は実重量と容積重量を比較して、重い方を採用します。

同じ重量でも容積が大きい方が重いという考え方です。

例えば、鉄100kgより綿100kgのほうがスペースを必要とするのでコストは高くなります。

  • 実重量(Actual weight):実際に計測した重量です。
  • 容積重量(Volume weight):縦cm x 横cm x 高さcm ÷ 6,000という公式で計算します。

具体例

◇サイズ 100cm x 80cm x 50cm、実重量60kg の場合

◇容積重量計算 100cm x 80cm x 50cm ÷ 6,000 = 66.7kg →67.0kg に切り上げ

実重量60kg、容積重量67kgなので、容積重量67kgが運賃適用重量(chargeable weight)になります。

 9.まとめ 

牡蠣は品質管理が重要です。

だからこそ、日本の自然環境と徹底した品質管理のもと生産された味わい豊かな牡蠣が海外に求められているのだと思います。

アクセス・ジャパンは日本の高品質な牡蠣を荷主様と一緒に世界へ届けたいと考えております。

輸出を進めるにあたって不安がございましたら弊社へお気軽にご相談ください。

輸出が初めてで進め方がわからない、現在輸出を進めているがこの進め方であっているのか不安だという方は国際物流コンサルティングサービスをご検討ください。

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