2020/12/21
平成から令和にかけて社会現象にもなったタピオカ。
弊社でも非常にお問い合わせの多い商品でした。
ここではタピオカ輸入について解説を致します。
原産国や使用している添加物等により条件や検査の項目が異なるので注意が必要になります。
1.タピオカとは
タピオカは「キャッサバ」という芋の一種から製造されたものです。
キャッサバは南米原産で、サバナ気候や熱帯雨林気候などで栽培され ることが多く、土壌条件等が厳しくても比較的簡単に生産でき、栽培技術も確立されているので大量に栽培することができます。
キャッサバには有毒な物質である「シアン化合物」が含まれてい ます。
そのため水さらし等の工程により、シアン化合物を除去した上で食用に用いております。
このキャッサバから取り出したデンプンを粒状に成形し乾燥させたものが「タピオカパール」です。
タピオカパールをゆでて戻したものが「タピオカ」となります。
2.輸入前に確認すること
✍タピオカの形態
乾燥タピオカか冷凍タピオカで関税に関して違いはありませんが、食品申請の内容が大きく変わるので注意が必要です。
✍製造工程表及び原材料表の確認
製造工程や使っている原材料によっては、日本に輸入できない場合があります。
例えば、製造工程で殺菌に放射線を使用しているとか、日本で使用できない添加物が含まれているなどなど。
これらの確認は日本に到着してからでは遅く、必ず事前に確認しましょう。
確認は各港の食品監視課輸入相談室にお問い合わせください。
注意!!
もしも事前相談をせずに日本に到着し、輸入することができないと判明した場合、「積み戻し(返送)」もしくは「滅却(廃棄)」となってしまいます。
輸入できない上に、費用をかけて「積戻し(返送)」や「滅却(廃棄)」をするのはもったいないので、面倒臭がらずに必ず事前相談を受けましょう。
アクセス・ジャパンでは事前相談のサポートも致します。
3.必要書類の確認
通関に必要な書類は以下のとおりです。
❏製造工程表:現地工場が作成
❏原材料表:現地工場が作成
❏インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成
❏AWB:航空の場合。現地フォワダーが発行
❏SEA WAYBILL:海上の場合。現地フォワダーが発行
❏ARRIVAL NOTICE:海上の場合。船到着直前に日本の船会社が発行
※製造工程表及び原材料表は、現地工場の情報を元に輸入者が作成しても良いです。
書類の修正などが発生した場合、現地工場に修正を求めるよりも、輸入者自身で作成したほうがスムーズに進む場合があります。
4.輸入通関「食品等輸入届出」
タピオカは食品ですので、厚生省に「食品等輸入届出」が必要になります。
※専用用紙、厚生省FAINS登録用紙はこちらからダウンロードできます。
✍食品申請に必要な書類
❏製造工程表:現地工場が作成
❏原材料表:現地工場が作成
❏インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成
※製造工程表及び原材料表は、現地工場の情報を元に輸入者が作成しても良いです。
書類の修正などが発生した場合、現地工場に修正を求めるよりも、輸入者自身で作成したほうがスムーズに進む場合があります。
✍申請の流れ
原材料表、製造工程表、インボイス・パッキングリストをもとに食品等輸入届出書を作成し厚生労働省に申請をします。
審査に合格すると『済証』が発行されます。
使用している原材料によっては厚生省から自主検査の指導が入る場合があります。
その場合は自主検査を実施し検査の結果が問題なければ『済証』が発行されます。
※検査の結果が日本の食品衛生法の基準に満たない場合は積戻し、もしくは廃棄になります。
5.輸入通関「税関申告」
✍関税
タピオカは 関税率 基本140円/kg 協定119円/kgとなっています。
乾燥タピオカ、冷凍タピオカ等、形態による関税率の違いは有りません。
✍輸入申告に必要な書類
❏インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成
❏AWB:航空の場合。現地フォワダーが発行
❏SEA WAYBILL:海上の場合。現地フォワダーが発行
❏ARRIVAL NOTICE:海上の場合。船到着直前に日本の船会社が発行
税関へ食品等輸入届出書の『済証』を添えて申告。
審査が終了し輸入関税・消費税を支払うと輸入許可となり貨物を引き取ることができます。
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