寝袋(シュラフ)の輸入方法

寝袋(シュラフ)はキャンプでは必需品であり大変人気があります。

また、日本は地震や台風といった自然災害の多いので、避難所生活でも役に立ちます。

そこで今回はキャンプや避難所でとても役に立つ寝袋について解説します。

 1.寝袋の種類 

寝袋には形態と詰め物素材にいくつか種類があります。

✍寝袋の形態

❏封筒型(レクタングラー型)

文字通り長方形をした上から下までの幅が同じタイプの寝袋です。
ゆったりとしているので布団に近い使い心地で寝返りもうてますが、体への密着性がない分だけマミー型と比べると保温性が落ちます。
逆にファスナーで開閉できるので、暑い時は足元を開いて温度調節することが可能です。
使用範囲の広いタイプですが、マミー型と比較すると重くなりやすく、収納時に嵩張りやすいこともあります。

❏マミー型

マミーとはミイラを意味するMummy(マミー)に由来しています。
体の形に合わせた形状をしていて、この寝袋に入って寝ている姿がミイラに似ていることからマミー型寝袋と呼ばれるようになりました。
体への密着性が高く無駄な隙間が少ないため体温を逃がしにくいので、封筒型に比べ保温性が高いのが特徴です。
密着性が高く身動きが取れなくなるので、慣れるまでは寝苦しさを感じることもあるマミー型の寝袋は封筒型に比べると軽いタイプが多く、収納時にもコンパクトに畳めるのが特徴です。

❏人型

人型の寝袋は、その名の通り人間の形をしたタイプです。
足が離れているので寝袋に入ったまま歩いて移動することが可能です。
腕もそれぞれ動かせ、手の部分だけを出すこともできるのでちょっとした作業も寝袋に入ったまま可能です。
人型の寝袋は、手足が離れてしまうので寝具としての保温性は、封筒型やマミー型と比べると落ちます。

❏簡易型

全身をしっかり包み込むタイプなので保温効果は比較的良いです。
値段が安く、とてもコンパクトなので防災リュックに簡単に入ります。
封筒型、マミー型、人型に比べると保温性は落ちます。

✍寝袋の詰物素材

❏羽毛(ダウン)

ダウンは非常に保温性が高く、気温の低い季節・場所で使用することができます。
また素材自体がふかふかしているので、寝心地が良いのが特徴です。
少量で十分な保温が可能なので、軽量かつコンパクトに収納できます。
物流において、軽量・コンパクトというのは非常にメリットがあります。
しかし良い話ばかりではありません。
ダウン素材は他と比べて非常に高価です。
また、メンテナンスにおいても水に弱く洗浄時には専用の洗剤が必要です。
さらに、保管状態が悪いとカビが生えてしまうこともあります。

❏合成繊維

ダウンに比べて安価であり、メンテナンスも簡単です。
保温力はダウンには劣りますが、化学繊維の材料・形状を工夫することで機能を高めています。
また、重く、収納サイズが大きくなる傾向にあり、物流コストは高くなりやすいです。

❏プラスチックシート・アルミニウムシート

非常に軽量でコンパクトです。
価格も安いです。簡易型によく使用されます。
保温能力は羽毛や合成繊維には敵いませんが、非常時に使用するには最適です。
洗濯はできませんので、何度も繰り返し使用するには適していません。

 2.寝袋の輸入で注意すること 

輸入において仕入れコストは非常に重要です。

仕入れコストの主なものは下記の4項目です。

  1. 商品代金
  2. 航空・海上輸送費
  3. 関税・消費税
  4. 日本国内費用(通関料・納品配送費用)

寝袋は軽くてボリュームのある商品ですので、国際輸送において注意しなければなりません。

なぜなら、寝袋の航空・海上輸送費は実重量ではなく、容積重量が採用されるからです。

また、原産国によっては関税がFREEになることから、

商品代金が若干高くても、関税率の差によって仕入れコストが安くなる場合があります。

逆に商品代金が安くても航空・海上輸送費・関税率が高ければ仕入れコストは上がってしまします。

要するに商品選定には商品代金・材質(容積重量に影響します)・原産国のバランスが重要なのです。

 3.輸送について 

航空・海上輸送費に関しては、下記の条件を考慮して計算しましょう。

輸送重量は、実重量と容積重量というものがあります。

実重量と容積重量を比較して、重いほうが採用されます。

✍海上輸送の場合

海上輸送の最小単位は1トン、1m3です。

最小単位以下の場合は、1トン、1m3として扱われます。

◎海上輸送の容積重量計算方法=縦m x 横m x 高さm=トン

参考1:実重量:500kg
    サイズ:1m x 1m x 1m とした場合

容積重量1m x 1m x 1m = 1m3 = 1t (1,000kg)
実重量500kg < 容積重量1t (1,000kg)

=容積重量1t (1,000kg)を採用


参考2:実重量10t (10,000kg)
    サイズ:2m x 2m x 1.5mとした場合

容積重量2m x 2m x 1.5m = 6m3 = 6t (6,000kg)
実重量10t (10,000kg) > 容積重量6t (6,000kg)

=実重量10t (10,000kg)を採用

✍航空輸送の場合

航空輸送の容積重量の計算方法はちょっと特殊です。

◎航空輸送の容積重量計算方法=縦cm x 横cm x 高さcm ÷6,000=kg
※国際郵便や国際宅急便はまた別の計算方法になります。

参考1:実重量:100kg
    サイズ:100cm x 100cm x 100cmとした場合

容積重量100cm x 100cm x 100cm ÷ 6,000 =1m3 = 166.67kg
実重量100kg < 容積重量166.67kg

=容積重量166.67kgを採用

参考2:実重量1,500kg
    サイズ:200cm x 200cm x 150cmとした場合

容積重量200cm x 200cm x 150cm ÷ 6,000 = 1,000kg
実重量1,500 > 容積重量1,000kg

=実重量1,500kgを採用

寝袋は容積重量が重くなりがちですので注意が必要です。

何が言いたいかというと・・・

「1.寝袋の種類」でダウンは軽くてコンパクト、化学繊維は重くて収納サイズが大きいと解説しました。

つまり

ダウンの寝袋は商品単価は高価ですが、輸送費が安くなります。

また、化学繊維の寝袋は商品単価は安いですが、輸送費は高くなります。

商品の価格だけで決めると、思わぬコスト高になりますので注意しましょう。

 4.輸入通関「税関申告」 

✍HSコード及び関税

❏寝袋(封筒型・マミー型・人型、材質不問):9404.30-000

  • 基本:4.6%
  • WTO協定:3.8%
  • 特恵GSP:FREE
  • EPA:FREEE

❏簡易寝袋(簡易型、プラスチックシート):3926.90-029

  • 基本:5.8%
  • WTO協定:3.9%
  • 特恵GSP:FREE
  • EPA:FREEE

❏簡易寝袋(簡易型、アルミニウムシート):7616.99-000

  • 基本:4.1%
  • WTO協定:3%
  • 特恵GSP:2.4%
  • 特別特恵:FREE
  • EPA:FREEE

原産国によっては関税がFREEになります。

例えば、中国製の寝袋は関税3.8%ですが、ベトナム製は関税FREEになります。

品質だけでなく、原産国も考慮することが大切です。

✍輸入申告

❏必要書類

  • 商品カタログや写真(材質などがわかる資料)
  • インボイス・パッキングリスト:輸出者が作成
  • AWB:航空の場合。現地フォワダーが発行
  • SEA WAYBILL:海上の場合。現地フォワダーが発行

  • ARRIVAL NOTICE:海上の場合。船到着直前に日本の船会社が発行

上記書類を基に輸入申告書を作成し、必要書類を添付して税関へ申告します。

審査が終了し、輸入関税及び消費税を支払うと輸入許可となり貨物を引き取ることができます。

 5.まとめ 

寝袋は軽量ですがボリュームが出やすい商品です。

輸送運賃では容積重量が採用される可能性がありますので、コスト計算では注意が必要です。

また関税は、原産国によってはFREEになります。

商品選定において、重要な要件は品質はもちろんのこと

  1. 価格が高いダウン or 安い化学繊維
  2. 軽くてコンパクトなダウン or 重くてボリュームのある化学繊維
  3. 関税の発生する原産国と関税FREEの原産国。

上記の要件を考慮することで最適な仕入れコストを実現できます。

寝袋輸入の際にはお気軽にお問い合わせください。

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