公開日:2022/06/13 /
※このページはチョコレートの輸入にチャレンジしている方に最適なページです。
チョコレートは世界中で人気のお菓子です。
日本でもチョコレートはもちろん人気で、輸入量は年々増えています。
2012年ピーク時には29,751トンものチョコレート製品が輸入されています。
近年は横ばいですが、根強いチョコレート文化を感じます。
※参考資料:日本チョコレート・ココア協会
ここではチョコレートの輸入を検討している方に向けて輸入方法を解説していきます。
1.チョコレートの起源
チョコレートの原料である、カカオは、紀元前1500年~400年ごろのオルメカ文明(メキシコ湾岸地域)で初めて利用されたといわれています。
カカオの木の原産地は中南米で、メキシコ先住民はこの豆を「神からの賜物(たまもの)」とよび、飲み物や薬用として、また貨幣として利用していました。
ヨーロッパに最初に伝えたのはコロンブスです。
1502年にカカオ豆をヨーロッパに持ち帰りましたが、その当時は、利用法や利用価値がわからず普及しませんでした。
1519年にメキシコを征服したスペインのエルナン・コルテスは、メキシコで人々がカカオ豆の飲料をチョコラトルとよび、飲んで疲労回復や強壮剤的に用いているのを知りました。
その後、彼がスペインへ飲料として紹介してから、ヨーロッパでチョコレートの飲用が広まり、アメリカ、日本に伝来し日本にチョコレートが伝わったのは江戸時代になってからです。
外国との交易の窓口であった長崎に、チョコレート伝来の記録が残されています。
2.チョコレートとは
✍輸入におけるチョコレートの定義
カカオの種子を発酵・焙煎したカカオマスを主原料とし、これに砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜて練り固めた菓子。
この定義に合致する製品を前提に輸入方法を解説していきます。
3.チョコレートの種類
✍ダークチョコレート
ダークチョコレートはカカオマス、ココアバター、砂糖、レシチン、香料などで作られたチョコレートです。
カカオマスが40〜60%以上あり、乳製品が入っていないため、カカオ独特の苦味と渋味、香りがあるのが特徴です。
スイートチョコレートやビターチョコレートと呼ばれることもあります。
さまざまな健康効果があることで注目されている高カカオチョコレートもダークチョコレートの一つで、一般的にカカオ分が70%以上のものを指します。
✍ミルクチョコレート
ミルクチョコレートの原料は、ダークチョコレートの原料+乳原料です。
ミルクチョコレートは、砂糖の甘味と乳製品のマイルドさがカカオの美味しさを引き立ててくれるため食べやすいでしょう。
ミルクチョコレートに使われている乳原料には全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダーなど乾燥させたものが使用されています。
✍ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートは、ココアバター、乳製品、砂糖、レシチン、香料などで作られたチョコレートです。
カカオマスを使用していないホワイトチョコレートは、見た目もクリーム色でチョコレートと大きく違うように見えます。
しかし、カカオ豆の主成分であるココアバターを原料としているため、チョコレートの一つに分類されています。
4.近年の輸入動向
以下、表とグラフはタップ・クリックすると拡大表示されます。
✍チョコレートの輸入重量と金額
輸入金額については円安の為替レートの影響がありますが、輸入重量についてはかなり安定して推移しています。
コロナ禍突入直後の2020年に落ち込みはあるものの、国内に安定的な需要があり、これに応える海外商材があることが見て取れます。
輸入統計上、チョコレートは「チョコレート菓子(詰物あり)」「チョコレート菓子(詰物無し)」「ホワイトチョコレート菓子」に分類されるので、それぞれの輸入割合を確認してみます。
✍チョコレート菓子の種類別輸入割合(金額、重量)
✍チョコレート菓子の種類別輸入推移(金額、重量)
金額、重量ともにチョコレート菓子【詰物なし】が輸入割合1位である状態が長く続いていることが分かります。
ホワイトチョコレートについては輸入割合が少ないものの安定した輸入金額、輸入重量を維持しているため、国内に根強い需要があることが伺えます。
最後に各種類のチョコレート菓子がどの国から輸入されているのかを確認します。
✍チョコレート菓子の種類別輸入国ランキング(金額、重量)
5.輸入通関「食品等輸入届出」
チョコレートは食品ですので、厚労省へ「食品等輸入届出」が必要です。
✍まずは輸入食品相談指導室へ
チョコレートは様々な原材料・添加物で作られています。
内容物によっては検査が必要だったり、最悪の場合では日本に輸入できないこともあります。
このような判断は大変難しいので、まずは厚労省食品輸入相談指導室に相談しましょう!
❏相談に必要な書類
- 原材料表
- 製造工程表
✍食品等輸入届出の申請に必要な書類
| 書類名 | 書類作成者等 |
|---|---|
| 原材料表 | 製造工場が作成 ※1,2 原料には%表記が必要です。(例:カカオ80%、砂糖17%、塩3%) |
| 製造工程表 | 製造工場が作成 ※2 |
| インボイス | 輸出者が作成。 |
| パッキングリスト | 輸出者が作成。 |
※1 アーモンドなどナッツが入っていたら原材料表に原産国名の記載が必要になります。
※2 製造工程表及び原材料表は、現地工場の情報を元に輸入者が作成しても良いです。
書類の修正などが発生した場合、現地工場に修正を求めるよりも、輸入者自身で作成したほうがスムーズに進む場合があります。
✍申請の流れ
上記の書類をもとに《食品等輸入届出書》を作成し、食品監視課に申請をします。
※命令検査もしくは自主検査が必要な場合、食品監視課から「検査実施の指示書」が発行されます。
もし指示書が発行された場合は、以下の「✍【注意】命令検査及び自主検査」で解説しています。
審査に合格すると《食品等輸入届出済証》が発行されます。
食品等輸入届出はこれで完了です。
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✍【注意】命令検査及び自主検査
チョコレートに以下の条件でナッツが含まれていた場合、別途検査が必要になります。
❏命令検査:検査項目「アフラトキシン」
| 条件 | 対象国 |
|---|---|
| 落花生を10%以上含有している場合 | 全輸出国対象 |
| ピスタチオナッツを30%以上含有している場合 | イタリア産 |
| ピスタチオナッツを10%以上含有している場合 | アメリカ産 |
| ピスタチオナッツを含有している場合 | 一部の輸出国で特定の製造者で製造されたもの(リンク参照) |
※検査をするには、1商品あたり300gが必要です。
💡命令検査とは!?
厚生労働大臣が輸入される食品等が食品衛生法違反となる可能性が高いと判断した場合に、食品衛生法第26条第3項に基づき、輸入者に検査の実施を命ずる措置です。
(輸入時毎回検査を実施しなければいけない検査です。)
❏自主検査:検査項目「アフラトキシン」
| 条件 | 対象国 |
|---|---|
| アーモンド、ナッツを含有している場合 | 全輸出国対象 |
※検査をするには、1商品あたり300gが必要です。
💡自主検査とは!?
輸入者の自主的な衛生管理の一環として、国が定期的に実施するように指導する検査です。
(自主検査の有効期限は試験成績書発行日から1年です。1日でも過ぎるとまた新たに自主検査を受けなければいけません。)
❏検査費用
アフラトキシン検査費用(命令検査及び自主検査ともに)は以下のとおりです。
※検査機関によって若干変わる可能性があります。
| アフラトキシン検査料 | 17,000円(免税 ※保税状態であるため) |
| サンプリング手数料 | 3,410円(税込) |
| 検査日数(命令検査) | サンプリング日を含めて4日 |
| 検査日数(自主検査) | サンプリング日を含めて5日 |
輸送費、輸入通関料、食品申請費用等は別途発生します。
✍検査用に航空便で輸入
商品から基準値以上のアフラトキシンが検出されると、輸入はできません。
「滅却(廃棄)」もしくは「積戻し(返品)」をすることになり、どちらも費用が発生します。
もしも大量に輸入した中から検出されてしまったら、「全量滅却」「全量積戻し」となり、予想以上の損失が発生してしまいます。
アクセス・ジャパンでは、リスクを最小限にするために、初回は検査用に少量を航空便で輸入して、検査を実施することを推奨しています。
手順は次のとおりです。
1.検査用の商品を手配詳細▼
検査には1商品(検体)あたり300gが必要です。
味が複数ある場合は、それぞれ300g必要になります。
※サンプリングで全量を検体として提出してしまうと、商品が残らなくなってしまい、後々輸入通関ができなくなってしまいますので、敢えて余るように多めに用意します。
2.航空輸送を手配詳細▼
少量なのでDHLやFEDEXのような国際宅急便での輸送が適していますが、注意が必要です。
日本到着後に保税状態でサンプリングを行いますが、国際宅急便は基本的にはドア・ツー・ドアサービスです。
そのまま手配すると手元まで商品が届いてしまい、空港でのサンプリングができません。
国際宅急便を手配する際には、必ず「空港留+ブローカーチェンジ(*)」を現地メーカーに説明をし、手配してもらいましょう。
*ブローカーチェンジ:輸送業者から他の通関業者へ切り替えること
国際宅急便は食品申請などの他法令対応ができないので、対応できる通関業者に切替える必要があります。
しかしながら、上記のような事情を説明しても、輸送を手配するのは現地メーカー担当者です。
なかなか意図が伝わらず、正しく手配ができていないのが原因で「空港で留まらない」ことが多々あり、時間がない時には致命的です。
そこで!!
確実な方法として日本のフォワダーに一貫輸送を依頼する方法があります。
弊社のようなフォワダーに、「現地工場からの引取→輸出通関→航空輸送→日本の空港」までの作業を一貫して依頼することで、確実に空港で留めることができ、タイムロス無く検査することが可能になります。
ただし、費用は国際宅急便に比べて高くなります。
(注意!)国際宅急便(DHLやFEDEX)は温度管理ができません。温度管理が必要な場合は一貫輸送を選択しましょう!
3.検査機関によるサンプリングを実施詳細▼
空港に到着したら検査機関にサンプリングを依頼します。
外国貨物である商品の一部を抜き取り、検査機関へ輸送します。
保税倉庫内での作業と、保税商品の一部持ち出しをするには手順があります。
- 見本持出申請:税関に商品の一部持出をする申請を行います。
※外国貨物を勝手に持ち出したら犯罪になります。 - 内容点検:保税蔵置所に対して「内容点検」の取扱依頼をします。
※保税蔵置所は誰でも入れるわけではなく、手続きが必要です。 - 保税蔵置所内で、保税蔵置所スタッフ立ち会いのもと、サンプリング。
- 保税蔵置所に完了の報告
サンプリングはこのような作業になります。
4.検査結果詳細▼
4~5日で検査結果が出ます。
検査結果は検査機関より《輸入食品等試験成績証明書》が発行されます。
もしも基準値を超えてしまった場合は、残念ながら全量について輸入することができません。
「滅却」もしくは「積戻し(返品)」となります。
※物量は最小限なので、費用も最小限になります。
基準値以下の結果の場合は、そのまま「食品等輸入届出」をします。
5.食品等輸入届出詳細▼
詳しくは上記の「✍申請の流れ」を参照してください。
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6.輸入通関「税関申告」
✍HSコード・関税 ※2026年4月
条件:塊状、板状又は棒状のものに限る、正味量が2キロ以下、容器入り又は直接包装したもの
❏チョコレート菓子:1806.31-000関税率▼
詰物をしたもの
※ダークチョコレート・ミルクチョコレートが該当します。
- 基本:10%
- WTO協定:10%
- 特別特恵LDC:FREE
- 経済連携協定(EPA):
ASEAN:10%
スイス:8%(*1)
豪州:8%
CPTPP:FREE(*1)
:10%(*2)
EU・英国:1.8%
RCEP(*3):10%
*1:関税割当数量以内のもの
*2:関税割当数量以外のもの
*3:ASEAN・豪州・ニュージーランド
❏チョコレート菓子:1806.32-100関税率▼
詰物をしていないもの
※ダークチョコレート・ミルクチョコレートが該当します。
- 基本:10%
- WTO協定:10%
- 特別特恵LDC:FREE
- 経済連携協定(EPA):
ASEAN:10%
スイス:8%(*1)
CPTPP:FREE(*1)
:10%(*2)
EU・英国:1.8%
RCEP(*3):10%
*1:関税割当数量以内のもの
*2:関税割当数量以外のもの
*3:ASEAN・豪州・ニュージーランド
❏ホワイトチョコレート菓子:1704.90-230関税率▼
詰物の有無は問わない
- 基本:35%
- WTO協定:25%
- 特別特恵LDC:FREE
- 経済連携協定(EPA):
ASEAN:25%
スイス:20%(*1)
ベトナム:25%
豪州:20%(*1)
CPTPP:FREE(*1)
:25%(*2)
EU・英国:4.5%
RCEP(*3):25%
*1:関税割当数量以内のもの
*2:関税割当数量以外のもの
*3:ASEAN・豪州・ニュージーランド
✍輸入に必要な書類
一連の手続きに必要な書類は次のとおりです。
| 書類名 | 書類作成者等 |
|---|---|
| 原材料表 | 製造工場が作成。 |
| 製造工程表 | 製造工場が作成。 |
| インボイス | 輸出者が作成。 |
| パッキングリスト | 輸出者が作成。 |
| 食品等輸入届出済証 | 日本の厚労省食品監視課が発行。 |
| AIR WAYBILL(AWB) | 航空輸送の場合。海外フォワダーが発行。 |
| SEA WAY BILL | 海上輸送の場合。海外フォワダーが発行。 |
✍輸入申告
上記の「必要書類」をもとに《輸入申告書》を作成し、必要書類を添付して税関に申告します。
審査が終了し輸入関税・消費税を納税すると輸入許可となり貨物を引き取ることができます。
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7.まとめ
チョコレートを含め、お菓子類は次々に新商品が出てきます。
輸入お菓子に関しては、日本で認可されていない添加物などが含まれていると、輸入することができません。
販売直前での方向転換は時間的にもコスト的にも経済的ではありません。
一連の流れを認識することで、発注から輸入許可までの日数を逆算することができます。
「多分大丈夫だろう」で失敗しているケースは多々ありますので、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
進め方に不安や不明点がある方は国際物流コンサルティングサービスをご検討ください。
アクセス・ジャパンではその不安を一緒に解消しつつ、輸入貿易を成功に導くノウハウをお伝えします。
まずは無料のヒアリングから行いますのでお気軽にご相談ください。
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■■ ご注意ください ■■
当ページに記載の内容は公開日時点の情報を数多く含んでおり、最新の情報・状況とは異なることがあります。
最新の情報については弊社にお問い合わせください。
8.よくあるご質問
A主に「食品衛生法」の規制を受けます。税関への輸入申告を行う前に、厚生労働省(検疫所)へ「食品等輸入届出書」を提出し、許可を得る必要があります。販売や営業(カフェでの提供やノベルティ配布など)を目的とする場合は、必ずこの手続きが求められます。
A初回輸入の前に、検疫所の食品等輸入相談窓口で「事前の輸入相談」を行うことを強く推奨しています。海外のチョコレートに使用されている着色料や保存料などの食品添加物が、日本の食品衛生法の基準に適合しているかをあらかじめ確認するためです。
A主に、輸出者(海外メーカー)から取り寄せた「原材料表(成分表)」と「製造工程表」が必要です。これらをもとに、日本の基準を満たしているかが審査されます。商品によっては、公的機関が発行する衛生証明書などが追加で求められることもあります。
Aはい、関税がかかります。チョコレートは「カカオの含有量」「乳製品が含まれているか」「中に詰め物(ナッツやフルーツなど)があるか」等によってHSコード(税番)が細かく分類されており、適用される税率が異なります。
Aいいえ、異なります。カカオマスを含む通常のチョコレートは「第18類」に分類されますが、カカオマスを含まないホワイトチョコレートは「砂糖菓子」として「第17類」に分類されます。税番が変わるため、関税率も異なる点に注意が必要です。
A可能です。輸入相手国(EU、TPP11参加国、スイス、ASEANなど)と日本との間に協定があり、製品が協定の「原産地規則」を満たしている場合は、「特恵関税率」が適用されて関税が減免、あるいは無税になる場合があります。適用には特定原産地証明書等の書類が必要です。
A初回輸入時や、過去に違反事例がある類似品を輸入する場合などは、「自主検査」や「命令検査」を求められることが多くなります。継続的に輸入実績がある同一商品・同一メーカーであれば、検査が省略されるケースもあります。
A初回から船便で大量に輸入し、万が一検査で不合格になると全量廃棄や積み戻しとなるリスクがあります。そのため、まずは検査に必要な分量(サンプル)だけを航空便でテスト輸入し、国内で検査をクリアさせてから本船(海上輸送)で本格的に輸入する方法をおすすめしています。
A一般的に、市販のチョコレートのように高度に加工・加熱処理された完成品であれば、動物検疫の対象外となるケースがほとんどです。ただし、特殊な原料を使用している場合や、半製品状態のものの場合は対象となる可能性もあるため、事前の確認が必要です。
A販売や営業を目的としない「個人消費目的」であり、重量がおおむね10kg程度までの輸入であれば、食品衛生法に基づく届出は免除されます。ただし、個人輸入として免除を受けたチョコレートを、後から第三者へ販売・譲渡・配布することは法律で固く禁じられていますのでご注意ください。
お問い合わせはこちら
些細なことでも構いません。
お気軽にお問い合わせください。


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