海外在住の人が自分の車・バイクで日本をドライブする方法

富士山の画像

 はじめに 

日本には美しい景色がたくさんあります。

そんな日本を自分の自動車・バイクでドライブ・ツーリングしたいという訪日旅行者は多くいると思います。

自分の自動車・バイクで日本をドライブ・ツーリングする方法を解説します。

※このページは、日本国外に居住していてかつ、自分の自動車・バイクで日本をドライブ・ツーリングしたい人に向けた内容になっています。

✍おさえるポイント

自分の自動車・バイクで日本をドライブ・ツーリングするにはいくつか重要なポイントがあります。

  1. 愛車を日本に輸入する方法
  2. 自国のナンバープレートで走行する方法
  3. 日本の公道を走れる免許証
  4. 日本では自動車保険が必要

これらについてしっかりと解説します。

✍必要書類

日本で走行するために必要な書類は次のとおりです。

  • カルネ原本(CPD利用時)
  • カルネ認証書(CPD利用時。JAFにて発行)
  • 車検証に準ずる書類(Registration Certificate、登録証等)
  • 日本で有効な運転免許証
  • 自賠責保険の保険証書

 1.愛車を日本に輸入する方法 

CPDを利用して通関することで自動車・バイクを日本に無税で持ち込めます。

CPDを利用しない場合は通常の通関を行い。税金を支払って日本に持ち込むことになります。

このページではCPDを利用することを前提に解説します。

✍CPDとは

CPDの正式名称は「AIT/FIA Carnet de Passages en Douane」といい、国際条約(*)に基づいた通関書類のことです。
 *国際条約:自家用自動車の一時輸入に関する通関条約

この書類は自家用自動車(自動二輪を含む)の一時輸入(最長一年間)の通関手続きを簡素化するものです。

もしCPDを使わずに、自国で登録されている自動車・バイクを外国に持ち込んで公道を走行する場合、外国にて輸入税(関税)を支払って通関する必要があります。

また、自国に戻ってくる際にも上記と同じことを行う必要があります。

これらの手続きは大変煩雑かつ時間もかかるため、自動車・バイクで一時的に外国の公道を走行しようとする旅行者にとっては大きな負担になります。

CPDが使える場合は必ず使いましょう。
なお、CPDの名義は法人名や団体名ではなく、個人名での発給を推奨します。

ATAカルネとの違い

カルネにはCPDの他にATAカルネがあります。
ATAカルネでも自動車・バイクを扱えますが、外国現地での公道走行はできないので注意が必要です。
ATAカルネは展示会などのために使用するものだと思ってください。
外国現地で公道走行するためにはCPDが必要です。

✍CPDを利用して日本で通関する手順

大まかな手順は次のとおりです。

  • 1-1.自国でCPDの取得する
  • 1-2.日本到着前にJAFの予約をする
  • 1-3-1.JAFでCPDを認証してもらう
  • 1-3-2.輸入通関をする

❏1-1.自国でCPDを取得する

CPDの取得は自国での手続きが必要です。

こちらのサイトを利用して自国のCPD発行機関とやり取りを行ってください。

https://carnetdepassage.org/

❏1-2.日本到着前にJAFの予約をする

自国で取得したCPDを日本の専門機関であるJAF(*)で認証してもらう必要があります。
*JAF:Japan Automobile Federation

窓口で認証手続きを行いますが、事前予約が必要です。

日本に向けて出発する前にメールで事前予約をしましょう。
予約はこちらから。
https://english.jaf.or.jp/contact/international-services#wn5

認証手続きができる窓口は日本全国に8か所です。

到着予定の空港・港湾に近いところを利用しましょう。

jafの事務所


メールでJAFとやり取りをする際に、次の情報を伝えると日本での手続きがスムーズになります。

  • CPD
  • 自国の登録証書
  • 日本における連絡先
  • 日本から輸出する予定年月日と輸出先予定地(予定で大丈夫です)
  • 自動車・バイクを複数の人が運転する場合には、それぞれの氏名と住所

❏1-3-1.JAFでCPDを認証してもらう

ここからは日本に到着してから行うことについて解説します。

日本に到着したら、事前に予約した日時にJAFへ行ってください。

この際、次の2つを持って行ってください。

  • CPDの原本
  • 手数料(3,000円/CPD)

その他の詳細な情報はJAFのページを参考にしてください。
https://english.jaf.or.jp/use-jaf-more/bringin/carnet

JAFで手続きを終えたら、CPD認証書が2部発行されます。

❏1-3-2.輸入通関をする

輸入通関を行うため、自動車・バイクを輸入する空港・港湾へ移動してください。

税関とのやり取りが発生するため、通関業者の協力を得ることをお勧めします。

パスポートの原本の提示が求められることがあるので、通関業者に依頼したとしても、本人による対応が発生します。
※成田空港は我々アクセス・ジャパンにお任せください。

通関に際しては次の情報・書類が必要になります。

  • パスポート(原本)
  • 委任状(本人も税関に行く場合は不要)
  • BLもしくはAWB
  • CPD原本
  • CPD認証書(2部)

なお、通関に際しては車体の確認を行うことがあります。

輸入通関が完了したら、税関の印を受けたCPD認証書が1通返却されるので、CPD原本とともに保管し、自動車・バイクを運転する際は常に携帯してください。

 2.自国のナンバープレートで走行する方法 

自動車・バイクを登録している国がジュネーブ条約(道路交通に関する条約)に加盟しているか否かが決め手になります。

加盟している場合:条件を満たせば登録国のナンバープレートで日本の公道を走行できます。

加盟していない場合:日本で自動車・バイクを登録する必要があります。

ここではジュネーブ条約に加盟している場合について書いていきます。

❏条件

自動車・バイクを登録している国がジュネーブ条約(道路交通に関する条約)に加盟している場合、次の条件を全て満たせば登録国のナンバープレートで日本の公道を走行できます。

  • 輸入した本人が使用すること
  • 輸入の許可を受けた日から1年以内であること
  • 登録国が発行する登録証書を備え付けていること

自動車・バイクを登録している国がジュネーブ条約(道路交通に関する条約)に加盟しているかどうかはこちらで確認できます。
※日本も加盟しています。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/multilingual/english/traffic_safety/drivers_licenses/geneva.html

 3.日本の公道を走れる免許証 

日本で自動車・バイクを運転するには、日本のルールに適合した運転免許証が必要になります。

来日して使用できる運転免許証は次の3種類です。

  1. 国際運転免許証(IDP) 
  2. スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾で発行された運転免許証(条件付き)
  3. 日本の運転免許証(海外の運転免許証を切り替えたもの)

警視庁のホームページに分かりやすい解説があるので参考にしてください。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/multilingual/english/traffic_safety/drivers_licenses/index.html

適切な運転免許証を手配しましょう。

 4.日本では自動車保険が必要 

日本の公道を走行するには自動車保険に入る必要があります。

保険取り扱い店に行って手続きをしてください。

JAFのTokyo Branch近辺では次の保険会社が相談に乗ってくれます。
http://www.japaninsurance.net/

※条件によっては保険契約できないかもしれませんが、まずは相談してみましょう。

 5.安全運転で日本の景色を楽しむ 

日本を自動車・バイクでドライブして楽しむためにも、日本の交通ルールを知って安全運転を心がけてください。

交通ルールの説明がされているサイトを紹介します。ぜひ一度見てください。
※すべてJAFのサイトです。

 6.まとめ 

自動車・バイクで日本の公道をドライブ・ツーリングするには様々な手続きが必要になりますが、条件さえ合えばクリアできます。

このページを参考にして、愛車とともに日本に遊びに来てください。

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