水産物の輸出方法(航空輸送)

このページは、これから水産物の輸出を始めようとしている方、またはすでに始めているがうまく行っていない方のためのページとなっております。

 1.はじめに 

ここ数年の日本食ブームに加え、2022年の初めから急激に円安が進行し、輸出関連企業に追い風の状況となっています。

輸入専門だった商社様から輸出のお問い合わせも増えております。

ここでは今後ますますの需要が需要が期待される日本の水産物の輸出についてご紹介します。

 2.主要輸出水産物のご紹介 

2021年度、日本から世界へ輸出された水産物上位5品種は次のとおりです。

これらが世界で求められています!!

順位 品種 金額(百万円)
1位 ホタテ 63,943

2位

ぶり 24,620
3位 さば 22,025
4位 かつお・まぐろ類 20,413
5位 真珠(天然・養殖) 17,078

参考:農林水産省 2021年農林水産物・食品輸出額

 3.水産物輸出で気をつけること 

輸出に当たり、気をつけることがいろいろあります。

✍梱包について

❏梱包資材・保冷資材・重量について

水産品の梱包は発泡スチロールを使用するのが一般的です。

航空輸送では段積みされますし、その作業は人力で行います。

1箱の重量が25キロを超えてくると丁寧な作業が難しくなります。

また、保冷ジェル、ドライアイスの容量については保冷を切らさないように十分に入れ込みたいところですが、航空運賃には保冷資材の重量もコストになります。

ですので、梱包では

1箱25キロ以下 = 商品実重量+保冷資材

となるように意識しましょう。

長年、生鮮品の輸出入を行っている荷主様は、着荷時の保冷資材の残量を常に確認して、季節ごとに微調整をしています。

※実際には1箱25キロ以上でも輸送は可能です。あくまで目安です。

❏繊細な商品の輸送について

冷蔵の「うに」などは、常に水平に、なおかつ衝撃を与えない取り扱いが必要になります。

実際の作業現場では、次から次へと貨物が搬入されてくるため、作業員は流れ作業でどんどん搬入作業を進めていきます。

そのなかで、丁寧な作業を求める場合には、箱の外装に目立つようにラベル(FLAGILE、UPマーク)などを貼ると効果的です。

FRAGILE 取扱注意 UPマーク

空港へ搬入されてから貼ることも可能ですが、日本国内輸送時の注意喚起のためにも出荷段階で貼るようにしましょう。

✍福島第一原発 各国の対応について

福島第一原発事故から11年以上経過し規制は徐々に緩和されつつありますが、まだ全てが無くなったわけではありません。

産地によってはそもそも現地側で輸入ができない可能性もあります。

その際には、産地および商品の変更が必要になります。

日本産品に対する各国それぞれ規制内容や対応が異なりますので下記リンクをご確認ください。

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う諸外国・地域の輸入規制への対応

✍輸入国側の規制の確認

輸入国側ではその国ならではの様々な規制があります。

基本的には輸入者が自国の規制をすべて確認し、それらをクリアするために必要な作業や書類を日本側の輸出者が用意する流れになります。

インボイス・パッキングリスト以外で、一般的に要求される書類に原産地証明書、衛生証明書、放射性物質検査証明書などがあります。

参考:農林水産省各種証明書HP

書類発行には日数がかかります。フライトに間に合うように準備しましょう。

 4.経済連携協定(EPA/FTA)について 

経済連携協定(EPA/FTA)対象国は、輸入の際に関税の軽減または免除できる可能性があります。

関税は輸入国側のメリットなので、現地輸入者からの要望に応える形になります。

EPA/FTAの適用条件は国ごとに違いますので、日本側で必要な作業や書類を輸入者に確認してもらいましょう。

EPA/FTA適用国は以下のとおりです。

シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN全体、フィリピン、スイス、ベトナム、インド、ペルー、オーストラリア、モンゴル、TPP12(署名済)、TPP11、日EU・EPA、米国、英国、RCEP

参考:我が国の経済連携協定(EPA/FTA)等の取組

 5.ブッキングについて 

ブッキングとは、航空会社にスペースを予約することです。

✍ブッキングに必要な情報

以下はブッキング依頼の参考例です。

  • 成田空港→香港
  • 商品名:冷凍水産品
  • 個数:6個
  • 梱包サイズ/重量:
    No.1 75x40x20cm:20kg
    No.2 75x40x20cm:20kg
    No.3 75x40x20cm:25kg
    No.4 75x40x20cm:25kg
    No.5 65x35x20cm:15kg
    No.6 65x35x20cm:15kg
  • DRYICE:10kg
  • Gross Weight(総重量):130kg
  • 輸送仕様:KEEP FROZEN(DRY ICEあり)
  • 貨物搬入予定日:7月22日
  • キャリア、フライト予定日:JL / 7月23日

倉庫で再検量されるので、できるだけ正確に表示しましょう。
※多少のズレが出るのは問題ありません。

✍ブッキングのタイミング

ブッキング依頼はフライトの1週間くらい前が一般的です。

依頼があまりに早いと出荷する商品の選定が済んでいなかったり、またギリギリになってしまうとスペースが埋まってしまい、ブッキングができない場合があります。

なお、貨物の重量などは暫定数値でもブッキングはできますが、実際の重量がブッキング時の重量とかけ離れていると、航空会社に迷惑をかけてしまいます。

最悪の場合、受諾拒否(ブラックリスト)されてしまうので、注意が必要です。

 6.保税倉庫への搬入 

仕入れた商品は適切に梱包したあとに空港の「保税倉庫」に搬入します。

✍搬入のタイミング

アクセス・ジャパンが提携している保税倉庫では、保冷施設を完備していますので冷凍品、冷蔵品それぞれの温度帯で保管が可能です。

❏倉庫の搬入時間

  • 平日   :06:30~16:00
  • 土日祝祭日:06:30~12:00

❏搬入のタイミング

  • フライト時間17:00以降の場合 :フライト当日の午前中までに
  • フライト時間17:00より前の場合:フライト前日の15時までに

※倉庫に搬入してから検量、ラベル貼り、輸出通関、リアイス作業など様々な作業があるので、フライトまで余裕を持って搬入します。

✍リアイス作業について

空港では保冷倉庫に保管されますが、上空(フライト中)は常温となります。

そのため、出発から到着空港の保冷倉庫に入るまでの保冷は「保冷ジェル」もしくは「ドライアイス」でカバーします。

空港でも保冷剤またはドライアイスを貨物に入れることができます。

産地から空港までの間に溶けてしまったり、またはメーカーで保冷作業ができない場合には、成田空港でリアイス作業を行います。

リアイスが必要な場合は、作業日の前日の15時までに、作業する個数、保冷資材の量を依頼しましょう

※出荷時に十分な保冷梱包ができている場合は、空港での作業は不要です。

✍爆発物検査について

航空輸送では、貨物の中に爆発物が入っていないかの検査がほぼ全ての貨物に対して義務付けられています。

爆発物検査は保税倉庫で行います。

 7.輸出通関について 

✍輸出通関に必要な書類

輸出通関に必要な書類は以下のとおりです。

書類名 書類作成者等
インボイス 輸出者が作成。
インコタームズ、商品名、学名、個数、単価、金額、合計金額を記載。
パッキングリスト 輸出者が作成。
商品名、材質、個数、重量を記載。

※インボイスとパッキングリストは情報が重複する部分が多いので「INVOICE & PACKING LIST」として内容を1枚に集約しても構いません。

❏インボイス・パッキングリストのサンプルを用意しました。

ダウンロードしてお使いください。

☆インボイス・パッキングリストブランクフォーム
☆インボイス・パッキングリスト入力例

✍輸出HSコード ※2022年

❏冷蔵・冷凍(ラウンド・セミドレス・ドレス)

品名 HSコード
冷蔵
HSコード
冷凍
英名 学名
カツオ 0302.33-000 0303.43-000 Skipjack Tunas Katsuwonus Pelamis
ビンナガマグロ 0302.31-000 0303.41-000 Albacore Tuna Thunnus Alalunga
キハダマグロ 0302.32-000 0303.42-000 Yellowfin Tuna Thunnus Albacares
メバチマグロ 0302.34-000 0303.44-000 Bigeye Tuna Thunnus Obesus
大西洋クロマグロ 0302.35-100 0303.45-100 Northern Bluefin Tunas ThunnusThynnus
クロマグロ 0302.35-200 0303.45-200 Pacific Bluefin Tunas Thunnus Orientalis
ミナミマグロ 0302.36-000 0303.46-000 Southern Bluefin Tuna Thunnus Maccoyii
ブリ 0302.89-100 0303.89-600 Japanese Amberjack / Yellowtail Seriola Quinqueradiata
サバ 0302.44-000 0303.54-000 Mackerel Scomber Japonicus
いわし
(カタクチイワシ)
0302.42-000 0303.59-090 Japanese Anchovy Engraulis Japonicus
いわし
(サルディノプス属)
0302.43-100 0303.53-000 Sardine Sardinops Melanostictus、
Etrumeus Teres
たい 0302.85-000 0303.89-300 Sea Bream Sparidae
べにざけ 0302.13-000 0303.11-000 Sockeye Salmon Oncorhynchus Nerka
太平洋さけ 0302.13-000 0303.12-000 Pacific Salmon Oncorhynchus Keta
大西洋さけ及び
ドナウさけ
0302.14-000 0303.13-000 Atlantic Salmon And
Danube Salmon
Oncorhynchus Keta
ます 0302.11-000 0303.14-000 Trout
すけそうだら 0302.55-000 0303.67-000 Alsaka Pollock Theragra Chalcogramma
たら 0302.59-100 0303.69-100 Haddock
帆立
(活、冷蔵)
0307.21-100 Scallops Mizuhopecten Yessoensis
帆立
(殻を除去)
0307.21-000 0307.22-100 Scallops Mizuhopecten Yessoensis
帆立
(その他の物)
0307.21-000 0307.22-900 Scallops Mizuhopecten Yessoensis

❏冷蔵・冷凍(フィレ)

品名 HSコード
冷蔵
HSコード
冷凍
英名 学名
カツオ フィレ 0304.87-200 0304.87-200 Skipjack Tunas Fillet Katsuwonus Pelamis
マグロ フィレ 0304.49-100 0304.87-100 Tuna Fillet
ブリ フィレ 0304.49-200 0304.89-200 Japanese Amberjack Fillet
Yellowtail Fillet
 Seriola Quinqueradiata
太平洋さけ フィレ 0304.41-000 0304.81-000 Pacific Salmon Fillet Oncorhynchus Keta
ます フィレ 0304.42-000 0304.82-000 Trout Fillet
たら フィレ 0304.44-000 0304.71-000 Haddock Fillet Melanogrammus Aeglefinus
すけそうだら フィレ 0304.49-900 0304.75-000 Alsaka Pollock Fillet Gadus Chalcogrammus

❏その他

品名 HSコード 英名 学名
かたくちいわし(乾燥)
いわし(乾燥)
さば(乾燥)
0305.54-000 ・Japanese Anchovy
・Sardine
・Mackerel
・Engraulis Japonicus
・Sardinops Melanostictus、
Etrumeus Teres
・Scomber Japonicus
ます(燻製) 0305.43-000

Trout

かたくちいわし
(塩蔵、塩水漬け)
0305.63-000 Japanese Anchovy Engraulis Japonicus
たら フィレ
(塩蔵、塩水漬け)
0305.32-000 Haddock Fillet Melanogrammus Aeglefinus
真珠(天然) 7101.10-000 Pearls Natural
アコヤ真珠
(養殖・未加工)
7101.21-110 Cultured Pearls
白ちよう真珠・黒真珠
(養殖・未加工)
7101.21-220 Cultured Pearls
その他の真珠
(養殖・加工)
7101.21-190 Cultured Pearls
アコヤ真珠
(養殖・加工)
7101.22-210 Cultured Pearls
白ちよう真珠・黒真珠
(養殖・加工)
7101.22-220 Cultured Pearls
その他の真珠
(養殖・加工)
7101.22-290 Cultured Pearls

✍税関へ申告

インボイス・パッキングリストをもとに輸出申告書を作成します。

輸出申告書にインボイス、パッキングリスト等必要書類を添付して申告します。

審査が完了し、問題が無ければ輸出申告許可書が発行されます。

※輸出許可書は輸出者がインボイス等の輸出書類とともに5年間保存する必要があります。

 8.航空会社への搬入 

保税倉庫で作業が完了し、輸出通関が許可になった貨物は、航空会社の倉庫へ移動されます。

✍航空会社搬入のタイミング

❏午前中に出発する便

フライトの前日の夜に搬入されます。

輸出通関を含む作業は前日の夕方までに完了させます。

❏17:00以降に出発する便の場合

航空会社への搬入はフライト時間の3時間前になります。

輸出通関を含む作業は少なくともフライトの3時間前には完了させます。
※キャリアによっては5時間前を設定している場合がありますので、キャリアごとに確認します。

❏13:00~17:00に出発する便の場合

航空会社への搬入はフライトの3時間前になります。

通関作業などは作業内容にもよりますが、フライト前日までに完了させておくのが安全です。
※税関検査などの予定外の作業が発生した場合、フライトに間に合わなくなる場合があります。

✍航空会社(輸出地・経由地・輸入地)で保管状況

保冷の輸送を構築するには、「輸出空港」「経由空港」「到着空港※」に保冷設備があることが前提となります。
※到着空港に関しては、保冷施設がなくても「到着後すぐに引き取る」という条件で構築できる場合があります。

以下、空港での保冷貨物の取扱いに関して解説します。

❏輸出空港

貨物は輸出通関、リアイス作業、ラベル貼りなどすべて完了した状態で、フライトの3時間前までに航空会社の倉庫に搬入されます。

航空会社では冷蔵庫、冷凍庫、常温と温度帯に合わせて保管されます。

その後、航空機に積み込まれますが、飛行機内では常温になります。

飛行機内でも保冷ができるReefer Containerがありますが、使用料が高価なので主に薬品など高単価商品に使用されます。

食品はReefer Containerのかわりに、発泡スチロールを使用して、保冷ジェルやドライアイスで飛行機内での保冷に対応することが一般的です。

❏経由地空港

直行便がない場合、経由便を使用します。

経由地では貨物の積替えが行われます。

スムーズに接続できる場合は、保冷施設に入ることなく航空機から航空機へと積み替えられます。

接続に時間がかかる場合は、鮮度・保冷維持のため経由地の保冷施設で保管されます。

❏輸入空港

到着後、保冷貨物は優先的に降ろされて速やかに保冷倉庫に搬入されます。

輸入通関終了まで、貨物は保冷倉庫の保管されます。

到着地に保冷倉庫がない場合、もしくは保冷倉庫が小さくて入りきらない場合は、輸入国側での引取スピードが重要になります。

書類の不備などで輸入通関がうまくいかなかった場合は、輸出者の責任を問われることもありますので注意が必要です。

 9.全体的なスケジュールについて 

実際にフライト日のどのくらい前に手配をしないといけないの?

そんな疑問をお持ちの方に具体的に必要書類の取得から空港搬入までのスケジュールの一例をご案内します。

なお、原本が必要な書類(原産地証明書、衛生証明書等)は貨物と一緒に飛行機で運びます。

✍フライトが17:00以降の場合

  • 証明書類
    →フライト前日までに取得し、郵送または持ち込みでフライト当日の午前中までに空港必着
    ※インボイス・パッキングリストは原本の必要はないのでメールで通関業者へお送りください。
  • 貨物の搬入
    →フライト当日の午前中までに指定倉庫に必着
  • AWB発行
    →貨物搬入後に検量、爆発物検査等が実施され、倉庫から入庫報告書が送られてきます。
     入庫報告書を航空代理店に差し入れてから約2時間後に発行されます。
  • フライト
    →輸出通関が完了した貨物を当日に航空会社に搬入し当日に飛行機が出発します。
  • 輸入者へ通知
    →AWB、証明書類、インボイス、パッキングリスト等が揃ったら、写しをメールで輸入者に送りましょう。

✍フライトが17:00より前の場合

  • 証明書類
    →フライト前々日までに取得し、郵送または持ち込みでフライト前日の15:00までに必着
    ※インボイス・パッキングリストは原本の必要はないのでメールで通関業者へお送りください。
  • 貨物の搬入
    →フライト前日の15:00までに指定倉庫に必着
  • AWB発行
    →貨物搬入後に検量、爆発物検査等が実施され、倉庫から入庫報告書が送られてきます。
     入庫報告書を航空代理店に差し入れてから約2時間後に発行されます。
  • フライト
    →輸出通関が完了した貨物を当日に航空会社に搬入し当日に飛行機が出発します。
  • 輸入者へ通知
    →AWB、証明書類、インボイス、パッキングリスト等が揃ったら、写しをメールで輸入者に送りましょう。

 10.費用について 

水産物の輸出をする場合、実際にどのような費用が発生するのか気になる方も多いかもしれません。

商品費用の他にどのような費用が発生するのかを解説します。

✍FCA(FOB)の場合

  • 商品代金
  • 空港までの輸送コスト
  • 保税倉庫費用
    保管料
    リアイス作業料※必要な場合
  • 爆発物検査費用
  • 輸出通関料 ※アイテム数に応じて加算されます。
  • 取扱料

✍C&F(CIF)・CPT(CIP)の場合

  • 商品代金
  • 空港までの輸送コスト
  • 保税倉庫費用
    保管料
    リアイス作業料※必要な場合
  • 爆発物検査費用
  • 輸出通関料 ※アイテム数に応じて加算されます。
  • 取扱料
  • 航空運賃
  • CIF,CIPの場合、保険料 ※冷蔵品、冷凍品は保険範囲が著しく狭まりますので、付保しないケースもあります。

✍航空運賃の計算方法

航空運賃は実重量と容積重量を比較して、重い方を採用します。

同じ重量でも容積が大きい方が重いという考え方です。

要するに、鉄100kgより綿100kgのほうがスペースを必要とするのでコストは高くなります。

  • 実重量(Actual weight):実際に計測した重量です。
  • 容積重量(Volume weight):縦cm x 横cm x 高さcm ÷ 6,000という公式で計算します。

❏参考例

◇サイズ 100cm x 80cm x 50cm、実重量60kg の場合

◇容積重量計算 100cm x 80cm x 50cm ÷ 6,000 = 66.7kg →67.0kg に切り上げ

実重量60kgと容積重量67kgでは容積重量67kgが運賃適用重量(chargeable weight)になります。

 11.おまけ 

✍冷蔵品と冷凍品をまとめて送りたい!

航空運賃は、量が多くなればなるほどキロ単価が安くなる特性があります。

冷蔵品と冷凍品が少量ずつで、それぞれ発送する場合、通関料もそれぞれ発生しますし、キロ単価も高いです。

そのような状況の方は冷蔵品と冷凍品をまとめて送れないかな?と思うのも必然かと思います。

そこで、番外編として、温度帯の違う貨物を一緒に送るにはどうしたら良いかを解説します。

冷蔵品と冷凍品を1SHIPMENTとして発送する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。

❏メリット

  • 1SHIPMENTあたりの貨物量が大きくなるので、運賃キロ単価が安くなる。
  • 日本側と現地側の通関料が1件で済むのでコストダウンになる。
  • 書類(インボイス、パッキングリスト、原産地証明書、衛生証明書等)も1SHIPMENTにまとめられる。
    取得費用が発生する書類が1SHIPMENT分だけで済むのでコストダウンになる。
  • 日本側の航空会社に搬入する前の保税倉庫では、冷蔵と冷凍を分けて保管できる。

❏デメリット

  • 温度帯が冷凍もしくは冷蔵のどちらかになる。
    DRYICEが入る場合、全量(冷蔵品も)危険品扱いのレートになる。
  • 航空会社ではどちらかの温度帯にまとめて保管される。
    経由便の場合、経由地でもどちらかの温度帯にまとめて保管される。
  • 冷凍にまとめた場合、冷蔵品が凍結してしまう可能性がある。
  • 冷蔵にまとめた場合、冷凍品が溶けてしまう可能性がある。
  • 保冷ジェル、ドライアイスの分量が難しい。
  • スケジュールの遅延やスライドなどは、商品の品質に対して致命的となる。

上記のメリット・デメリットを理解した上で、シミュレーションしてみます。

①全量冷凍品としてドライアイス(危険品)ありの場合

  • 保管は冷凍庫保管。
  • 運賃は、全量ドライアイス(危険品)ありのレート扱いなのでキロ単価は高い
  • 倉庫冷蔵品が凍る可能性がある。発泡スチロールやエアパッキンなどで凍らないような工夫が必要。
  • 直行便かつ輸入地ですぐに引き取れることが条件。
    ※経由地、到着地で冷凍保管が長いと冷蔵品が凍ってしまうため。

②全量冷凍品としてドライアイス(危険品)なしの場合

  • 保管は冷凍庫保管。
  • 運賃は、危険品扱いではなくなるため、ドライアイスありよりもキロ単価は安い
  • 倉庫で冷蔵品が凍る可能性がある。発泡スチロールやエアパッキンなどで凍らないような工夫が必要。
  • 冷凍品が航空機内で溶ける可能性がある。
    また、溶けた商品が到着地の冷凍庫で再凍結する可能性がある。(品質の劣化)
  • 直行便かつ輸入地ですぐに引き取れることが条件。
    ※経由地、到着地で冷凍保管が長いと冷蔵品が凍ってしまうため。

フライトスケジュールは慎重に選定する必要があります。

重量が増えることで、運賃単価を安くできる代わりに、多くのデメリットを抱えることになります。

ビジネスの初回や、最初の数回はリスクを抱えてチャレンジすることは必要だと思います。

早い段階でビジネスを軌道に乗せ、冷蔵品と冷凍品をそれぞれ単体で出荷できるボリュームにできるよう努めましょう!

 12.まとめ 

水産品お輸出における注意点や、空港などでの作業内容を解説してきました。

国際物流は様々なトラブルが発生します。

何が行われているかを予め理解しておくことで、最適な対応をすることができます。

また、トラブル対応には依頼している物流会社の協力が不可欠です。

アクセスジャパンは通年通して水産品の輸出入を取り扱っておりますので、トラブル対応のノウハウを持っています。

これから輸出にチャレンジしたい!今使っている代理店に不満がある!

そのような方はまずはお気軽にご相談ください。

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些細なことでも構いません。
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